縁台(読み)エンダイ

デジタル大辞泉 「縁台」の意味・読み・例文・類語

えん‐だい【縁台】

茶店店先、また住居庭先路地などに置く、木や竹などで作った細長い腰掛け。
[類語]縁側濡れ縁腰掛け椅子ベンチソファー座椅子回転椅子揺り椅子ひじ掛け椅子安楽椅子長椅子寝椅子床几しょうぎ・丸椅子・止まり木ロッキングチェアデッキチェアスツールカウチ

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精選版 日本国語大辞典 「縁台」の意味・読み・例文・類語

えん‐だい【縁台】

  1. 〘 名詞 〙 簡単に移動できる細長い腰掛け台。多く、竹や松で作り、茶店では客の休憩用として、住宅では路地や庭先に置いて涼み台として用いられる。
    1. 縁台〈和国百女〉
      縁台〈和国百女〉
    2. [初出の実例]「脚絆の紐を締直すとて、〈略〉縁台の足ぐるみ其紐を結び付けて」(出典:初恋(1889)〈嵯峨之屋御室〉)

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「縁台」の意味・わかりやすい解説

縁台
えんだい

屋外に置き、簡単に移動できる長方形の腰掛け台。多くは水湿に強い竹材、松材を切って継いで台板とし、その四隅に脚をつけたもの。街道筋社寺境内の茶店では休憩用とし、都市の住宅では庭先や路地の涼み台として用いられた。縁台の名称は家の軒先、路地に置き、縁側に代用する台の意からおこったといわれるが、古いものではない。元来、日本では座居の生活であったので、腰掛けの類が一般化したのは江戸時代になってからで、縁台は、おそらく、簀子(すのこ)敷きの床几(しょうぎ)(床子(しょうじ))などが庶民化したものではないかと思われる。

[宮本瑞夫]

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改訂新版 世界大百科事典 「縁台」の意味・わかりやすい解説

縁台 (えんだい)

庭や露地に置き,納涼や月見のときなどに腰掛ける細長い台。木製と竹製があり,上面はすのこ状に作られるものが多い。関東地方では縁台と呼ぶが,関西では床几(しようぎ)という。室町時代に出現したようで,当時は置縁(おきえん)と呼んでいる。江戸時代初めには京都などで早くも竹床几既製品が売られている。涼みがてら,この上で将棋に興じることを縁台将棋というが,夏の庶民の家具として,昭和初期ごろまでさかんに使われた。
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家とインテリアの用語がわかる辞典 「縁台」の解説

えんだい【縁台】

路地や庭などにおき、夕涼みや月見、将棋をさしたりするときなどに腰掛ける台。幅約45cm、長さ約160cm、高さ約45cmで、木製と竹製がある。◇「床几(しょうぎ)」ともいう。

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世界大百科事典(旧版)内の縁台の言及

【床几】より

…後者は木製で,上面は畳1畳ほどの板張りとなっており,ここに緋毛氈(ひもうせん)や薄縁(うすべり)を延べる。どちらも関東地方では縁台と呼びならわしているが,関西地方では床几と呼ぶ。【小泉 和子】(3)能,狂言,歌舞伎などの舞台で使われる道具。…

※「縁台」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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