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メソポタミアの古代都市遺跡。ティグリス川と、ユーフラテス川からの一運河との合流点にあり、ほかの同名の都市と区別するため「ティグリス河畔の」という形容を付される。紀元前312年にセレウコス朝初代の王セレウコス1世がその領土の首都として設立した。発掘調査の結果によると、遺跡は四層からなり、第四層はセレウコス朝時代、第三層はパルティア王ミトリダテスによる占領(前141)から前143年のパルティア王に対する反乱まで、第二層はそれからローマのトラヤヌス帝(在位後98~117)による攻略まで、第一層はローマの将軍アウィディウス・カシウスによる攻撃(165ころ)までと、セプティミウス・セウェルス帝時代の攻撃(197ころ)までとに分けられる。市の住民は元来ギリシア人とバビロニア人であり、前3世紀初期にシリアのアンティオキアへの遷都が行われたあとも、またパルティア王の下でも自治を認められ、東西交易の拠点として繁栄した。
[小川英雄]
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