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セント・エルモの火 セントエルモのひ

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百科事典マイペディアの解説

セント・エルモの火【セントエルモのひ】

雷雨や嵐の夜に,避雷針,風向計,船のマストなど地表からの突起物にみられる持続的な弱い放電現象コロナ放電)。かつて地中海の船人たちが,船乗り守護聖人セント・エルモSt.Elmo(エラスムスErasmusのなまり)の加護のしるしであると考えたことからこの名が付けられた。
→関連項目大気電気ディオスクロイ

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

セント・エルモの火
せんとえるものひ
St. Elmo's fire

雷雲が近づいたとき、とがった物体の端から出る薄青い光。とくに山頂や尾根などでおこりやすい自然現象である。この名称は、昔、地中海の船乗りたちが、船のマストや帆桁(ほげた)の端にともったこの火を見て、彼らの守護聖者である聖エルモが現れたと信じたことに由来する。
 雷雲の直下では大気中の電場の強さが平常値の100倍以上になる。とくに地表から突出した物体の先端ではそれがいっそう強められるので、ついにはその付近の空気の絶縁が局所的に破壊され、発光を伴ったブラシ状の放電を始める。これは実験室内の実験でも再現できることで、コロナ放電とよばれ、火花放電の前の段階でおこる現象である。山頂や尾根付近で、とがった物の端にこの火が見えれば、雷による強電場がかかっている明らかな証拠であり、落雷の危険が間近に迫っていることの警報でもある。ただし、昼であれば光は見えず、シューシューという小さな放電音が聞かれる。[三崎方郎]

出典|小学館 日本大百科全書(ニッポニカ) この辞書の凡例を見る
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