チャイム(鐘)(読み)ちゃいむ(英語表記)chime

翻訳|chime

日本大百科全書(ニッポニカ) 「チャイム(鐘)」の意味・わかりやすい解説

チャイム(鐘)
ちゃいむ
chime

いくつかの音高に調律されたベル(鐘)のセット。本来椀(わん)形で大型のものも多く、古くから教会の塔などに備え付けられてきたが、中世末期以後は鍵盤(けんばん)演奏あるいは機械仕掛けの自動装置を用いて鳴らす方向へと発展してきた。一般に規模の大きなものはカリヨンcarillon(フランス語)、小さなものはベル・チャイムあるいはチャイムとよばれている。また、椀形ベルが半音階に調律したチューブ管に変わって音楽に導入されたものがチューブラー・ベルtubular bellsで、オーケストラでチャイムというとこれをさし、ムソルグスキー作曲の『禿山(はげやま)の一夜』(1881~83)などで効果的に用いられている。

[川口明子]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android