チャツネ

デジタル大辞泉 「チャツネ」の意味・読み・例文・類語

チャツネ(chutney)

ヒンディー語から》マンゴーなどの果実香辛料砂糖・酢などを加えてジャム状に煮たもの。インド料理の薬味ソースとする。

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精選版 日本国語大辞典 「チャツネ」の意味・読み・例文・類語

チャツネ

  1. 〘 名詞 〙 ( [英語] chutney ヒンディー語に由来 ) マンゴーなどの果肉唐辛子などの香辛料、砂糖、酢を加えて煮つめたもの。インド料理の薬味にする。
    1. [初出の実例]「チヤツネーと云って甘漬の菓物が色々入れてある壜詰の物」(出典:食道楽‐秋(1903)〈村井弦斎〉二一五)

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改訂新版 世界大百科事典 「チャツネ」の意味・わかりやすい解説

チャツネ

インド料理用の薬味。正しくはチャトニーcaṭnīと呼ぶ。野菜,果物香草などを刻み,酢,砂糖,香辛料で煮つめたジャム状の保存用のものと,生の材料をスライスしたり,すりつぶしたりしたものに,レモンや塩,タマリンド,グリーンチリその他の香辛料で味つけしただけのフレッシュ・チャツネの2種類がある。前者にはトマト,マンゴー,後者にはミント,ココナッツ,コリアンダーの葉などが好んで使われる。
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日本大百科全書(ニッポニカ) 「チャツネ」の意味・わかりやすい解説

チャツネ
ちゃつね
chutney

ヒンディー語のchatniに由来するインドの保存食。カレー料理の薬味としても欠かせない。各種のフルーツにコリアンダーなどの香草、トマトや青トウガラシなどの野菜類を刻むか、すりつぶすかして、酢、砂糖、スパイスとともに煮込む。本来は家庭でつくられるもので、材料の組合せは多数あり、味も甘口辛口自由自在である。市販瓶詰のマンゴーチャツネはとくにカレーの薬味として重宝だが、欧米ではそれ以外の材料でできたものを冷たい肉料理の薬味に利用、日本では福神漬けで代用している。

[碧海酉癸]

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「チャツネ」の解説

チャツネ【(ヒンディー)】

インド料理で用いるペースト状の薬味。マンゴーなどの果物やたまねぎ・トマトなどの野菜に酢・砂糖・種々の香辛料を加えてジャムのように煮詰めたものなどがある。カレーのつけ合わせにするほかチャパティサモサにつけて食べたりする。

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百科事典マイペディア 「チャツネ」の意味・わかりやすい解説

チャツネ

インド特産の漬物。東インド原産で名称はヒンディー語から。インドではカレーの薬味として欠かせない。マンゴーを主体に,レーズン,ショウガ,トウガラシ,タマリンド,ライムジュース,各種のスパイスなどを漬け込んだもの。マンゴーのほか,リンゴ,キュウリでも作る。

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世界大百科事典(旧版)内のチャツネの言及

【カレー】より

…夏目漱石の《三四郎》にも1皿60銭で登場するが,最近の調査では,最もひんぱんに作られる家庭料理の筆頭になった。インドで出される甘酢っぱいチャツネ(果実などの香辛料煮)のかわりに福神漬やラッキョウをつけ合わせて,みごとに日本の味になっているといえよう。カレー粉の消費量も,本場インドについで,世界第2位といわれる。…

【漬物】より

…保存漬は貯蔵を目的とする漬物本来のもので,とくに長く貯蔵されたものは古漬,ひね漬とも呼ぶ。外国の漬物では朝鮮のキムチ,中国のザーサイ,インドのチャツネ,欧米のピクルスザウアークラウトなどが知られている。
【日本の漬物】
 記録上は天平年間(729‐749)の木簡に見えるウリ,アオナなどの塩漬が古く,以後平安期まで塩漬のほかに醬(ひしお)漬,未醬漬,糟(かす)漬,酢漬,酢糟漬,甘漬,葅(にらぎ),須須保利(すずほり),荏裹(えづつみ)などの種類が見られる。…

※「チャツネ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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