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トフラー Toffler, Alvin

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

トフラー
Toffler, Alvin

[生]1928.10.4. ニューヨーク,ニューヨーク
[没]2016.6.27. カリフォルニア,ロサンゼルス
アメリカ合衆国の評論家,未来学者。20世紀後半以後の科学技術の発展による社会,経済,政治,文化の変革と,そのなかで生きていかなければならない人間の未来の問題を見通した著作群で知られる。情報社会などの概念のさきがけとなった。1950年にニューヨーク大学を卒業後,オハイオ州クリーブランドで工場労働者として勤めたのちジャーナリストとなった。1959年から 1962年まで経済誌『フォーチュン』Fortuneに勤務,労働,ビジネス・経営などを担当した。その後,IBMコンピュータが社会・組織に与える影響について調査,ゼロックスAT&Tとも関連をもち最先端の科学技術を経験,のちの未来論を支える基礎知識を得た。科学技術が与える社会・組織への影響を多くのエピソードで紹介しその延長にある未来を予測してみせるという手法で,『未来の衝撃』Future Shock(1970)ではその変化による肉体的・心理的な衝撃に人間がどう対応すべきかを語り,『第三の波』The Third Wave(1980)では,農業革命産業革命に続く情報革命(→情報化)で脱工業化社会になると予測した。妻のハイジも未来学者で,共同で作家活動を行なった。(→未来学

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

トフラー
とふらー
Alvin Toffler
(1928―2016)

アメリカの未来学者。ニューヨークに生まれる。1949年ニューヨーク大学卒業後、中西部工業地帯で溶接工として働く。このとき労働組合関係の雑誌に健筆を振るい、5年後にジャーナリスト専業の道へと進む。当初はホワイトハウス担当の政治労働問題記者であったが、ビジネス問題に活躍の場を広げ、1959年から2年間『フォーチュン』誌の准編集者をつとめた。『文化の消費者』(1964)で鋭い洞察力が注目され、『未来の衝撃』(1970)はトフラーの評価を不動のものとした。その後も『第三の波』(1980)などの話題書を続々と世に送り出した。それらの代表ともいうべき『第三の波』は、高度情報化社会へのシナリオでもあるが、突出的な社会現象をジャーナリスティックに取り上げ、その底流となる社会の変革方向を巧みにえぐり出すというトフラー一流の筆致で貫かれている。在宅勤務や電子情報化家庭などの新語が生まれたのもこの書でのことであった。コーネル大学客員教授なども務め、ニューヨーク大学、マイアミ大学などから名誉博士号の学位も贈られている。しばしば来日している。[安田寿明]
『徳山二郎他訳『第三の波』(1980・日本放送出版協会) ▽アルビン・トフラー、ハイジ・トフラー著、山岡洋一訳『富の未来』上下巻(2006・講談社) ▽徳山二郎訳『未来の衝撃』(中公文庫)』

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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