トムセン(英語表記)Thomsen, Christian Jürgensen

  • Christian Jürgensen Thomsem
  • Christian Jürgensen Thomsen
  • Thomsen, (Hans Peter Jörgen) Julius
  • Thomsen, Vilhelm Ludvig Peter
  • Vilhelm Ludvig Peter Thomsen

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

[生]1788.12.29. コペンハーゲン
[没]1865.5.21. コペンハーゲン
デンマークの考古学者。富裕な商人の子として生れ,父の跡を継いだが,古銭収集から有史以前の時代に興味をもちはじめた。 1816年コペンハーゲン王立博物館館長に就任,博物館の遺物を整理する際,石器,青銅器,鉄器の三時期法を提唱した。そのは『北方古代文化入門』 Legetraad til nordisk Oldkyndighed (1836) に記述された。
[生]1826.2.16. コペンハーゲン
[没]1909.2.13. コペンハーゲン
デンマークの化学者。コペンハーゲン大学教授 (1866~91) 。化学反応における発熱,吸熱量の精密測定を行い,のちに「トムセン=ベルトロの原理」と呼ばれる熱化学の基礎を築いたほか,C.グルベル,P.ウォーゲの質量作用の法則確証にも貢献した。主著熱化学研究』 Thermochemische Untersuchungen (4巻,82~86) 。
[生]1842.1.25. コペンハーゲン
[没]1927.3.12. コペンハーゲン
デンマークの言語学者。コペンハーゲン大学比較言語学教授。オルホン碑文解読で知られ,『解読されたオルホン碑文』 Inscriptions de l'Orkhon déchiffrées (1896) の著書がある。ほかに,ゲルマン語派のフィン諸語への影響を扱った研究 (1869) や,フィン諸語とバルト語派との交渉を扱った研究 (93) がある。 19世紀までの言語学の流れを述べた『言語学史』 Sprogvidenskabens Historie (1902) は日本語にも訳され (37) ,言語学史の古典となっている。

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世界大百科事典 第2版の解説

1788‐1865
デンマークの考古学者。船持ちの富裕な商人長男として生まれ,家業のかたわら古銭学に造詣を深め,1816年古代文物保存協会の無給書記となり,42年同協会会長,49年には古代北欧博物館(デンマーク国立博物館前身)館長となって,65年までその職にあった。美術部門を充実し,またP.F.vonシーボルト助言うけ,世界で初めて民族部門を創設するなど,博物館マンとしての功績は大きい。考古学者としては,石器時代・青銅器時代鉄器時代の三時代区分法Dreiperiodensystemの提唱者として名高い。
1842‐1927
デンマークの言語学者,言語史家。コペンハーゲン大学教授。青年文法学派に属し,インド・ヨーロッパ(印欧)語はじめ多くの言語についての200以上の労作がある。印欧語については,ロマンス語の音韻史,ゲルマン語とバルト語との関係,ゲルマン語およびバルト語とフィン語との関係についての論文がある。1893年,シベリアオルホン川,エニセイ川両河岸で発見された碑文を解読し,最古(8世紀)のチュルク語(チュルク諸語)資料を提供した業績は世界言語学史上に輝くもので,日本の東洋史家の間に古くから知られている(1894年刊《オルホンおよびエニセイの碑文の解読》,1896年刊《解読されたオルホン碑文》)。

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367日誕生日大事典の解説

生年月日:1842年1月25日
デンマークの言語学者
1927年

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精選版 日本国語大辞典の解説

[一] (Christian Jürgensen Thomsen クリスチャン=ユルゲンセン━) デンマークの考古学者。先史考古学の祖。先史時代を石器、青銅器、鉄器の各時代に区分した。(一七八八‐一八六五
[二] (Hans Peter Jφrgen Julius Thomsen ハンス=ペーター=イェルゲン=ユリウス━) デンマークの化学者。化学変化の際の反応熱、燃焼熱の研究を行ない、熱化学の基礎を築いた。(一八二六‐一九〇九
[三] (Vilhelm Ludvig Peter Thomsen ビルヘルム=ルドウィヒ=ペーター━) デンマークの言語学者。シベリアで発見されたオルホン碑文(突厥文字)を解読、最古のチュルク語の資料を紹介した。また、主著「言語学史」で一九世紀の言語学の発展をまとめた。(一八四二‐一九二七

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旺文社世界史事典 三訂版の解説

1788〜1865
デンマークの考古学者・博物学者
古銭研究から考古学に興味をもち,先史時代の遺物を整理するため,石器時代・青銅器時代・鉄器時代の三期区分法を初めて唱えた。

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世界大百科事典内のトムセンの言及

【考古学】より

…考古学のもう一つの萌芽はヨーロッパ先史時代の研究である。1820年ころ,C.J.トムセンはコペンハーゲンの国立博物館の収集品を,石器時代,青銅器時代,鉄器時代という三時期区分法によって分類展示し,混沌としていた先史遺物の理解に初めて一つの秩序を与えた。これ以後,先史考古学は自然科学から多くのヒントを得ながら自己の方法を形成してゆく。…

【青銅器時代】より

…青銅器時代の用語で示される文化はさまざまであっても,実態がどれほど違うのか比較の議論が可能なのも,青銅器時代が分類体系として存在しているからである。
[ヨーロッパ,オリエント]
 19世紀の前半,デンマークのC.J.トムセンは石,青銅,鉄でできた斧や剣などの利器が,それぞれ違った構造の墓から出土する事実に注目し,青銅製利器の使われた時代を青銅器時代と呼んだ。鉄器はガラス器を伴うので,青銅器時代よりも新しく,石器は青銅器よりも古く遠古の昔の産物と考えた。…

【石器時代】より

…考古学の時代区分。デンマークの王立古文献協会が1836年に刊行した《北欧古代学入門》で,トムセンが人類文化を石器時代,青銅器時代,鉄器時代の3時代に区分し,この順の発達を説いたことに基づく。トムセンの定義によると石器時代は,〈武器と道具が,石や木,骨などで作られ,金属はほとんど使われていないか,あるいは全然使われていない時代〉である。…

※「トムセン」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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