デジタル大辞泉 「ファサード」の意味・読み・例文・類語
ファサード(〈フランス〉façade)
[補説]書名別項。→ファサード
[類語]正面・
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建築用語。もともとフランス語であるが、各国語で広く用いられている。建物の正面の立面をいうが、装飾的な面、堂々たる面などデザインとして重要な面であれば背面や側面にも用いられる。古典ゴシックのランス大聖堂のようにファサードの造形が内部空間を率直に表現する場合もあれば、盛期ルネサンスのアルベルティによるマントバのサンタンドレア教会堂のようにファサードが内部空間との有機的なつながりを欠き、ファサードのためのファサードとして造形される場合もある。個体としての建築設計と街路の造形との問題にも関係して、ファサードの扱いは建築の本質にかかわる重大な課題である。
[前川道郎]
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…長女イーディス・シットウェルEdith Sitwell(1887‐1964)は学校教育を受けず,まず年刊の現代詩集《車輪》(1916‐21)を編纂して,若い詩人たちを紹介し詩壇に新風を送った。自分の詩集としては,処女作《母その他の詩》(1915)ののち,ジャズのリズムを取り入れた《ファサード》(1922)を発表。後者はウォルトンWilliam Waltonによる作曲で広く世に知られた。…
… 建築におけるバロック的な傾向がいち早く現れたのは,言うまでもなくイタリアであり,この新しい傾向にはじめて明確な表現を与えたのは,C.マデルノである。彼がデザインしたローマのサンタ・スザンナ聖堂のファサード(1595‐1603)は,彫の深い構成に量感があふれ,中央部を強調したデザインに,16世紀末のマニエリスム建築に見られなかった統一感が達成されている。ブラマンテ以来,集中式会堂として造り続けられてきたサン・ピエトロ大聖堂も,彼が主任建築家のときに前面に大身廊を付加し,方向性の強いバシリカ式の会堂に造り変えられている。…
※「ファサード」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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