フルオレセイン(英語表記)fluorescein

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

フルオレセイン
fluorescein

化学式 C20H12O5 。黄赤色ないし赤色の粉末。融点 314~316℃。水,ベンゼンクロロホルムエーテル不溶で,熱アルコール,酢酸に可溶。アルカリ水溶液は淡い黄色であるが,強い緑色ケイ光を示す。ハロゲンイオンを銀滴定するときの吸着指示薬中和滴定の際のケイ光指示薬として用いられるほか,河川水,井戸水などに含まれる微量アンモニアの検出にも用いられる。このケイ光はケイ光光度計を用いれば非常に微量まで定量できるので,河川水,地下水流の調査にトレーサーとして用いることもある。

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百科事典マイペディアの解説

フルオレセイン

無水フタル酸とレゾルシン塩化亜鉛の存在下に加熱縮合して得られる赤色粉末。水には溶けないが,希アルカリに溶けて黄色になり,緑色の蛍光を発する。これを臭素化すればエオシン,ヨウ素化すればエリスロシンという赤色色素になる。蛍光を手がかりに医学検査や化学反応の追跡に利用される。(図)

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世界大百科事典 第2版の解説

フルオレセイン【fluorescein】

黄色の酸性染料の一種で,分子中にカルボン酸基をもち,遊離酸は油溶染料ナトリウムNa塩,カリウムK塩はウラニンuranineと呼ばれ,蛍光染料,浴剤,吸着指示薬,蛍光指示薬などに使用される。レゾルシンと無水フタル酸を塩化亜鉛,硫酸の存在で加熱縮合して合成し,必要によりナトリウム塩またはカリウム塩とする。フルオレセインはアルカリ性水溶液で,非常に強い蛍光を呈する。この蛍光は微量の染料でも著しく輝いて目立ち,そのため海面に蛍光で標識をつけることができるので,古くから海難救助用の標識剤としても著名である。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

フルオレセイン
ふるおれせいん
fluorescein

黄色の酸性染料であるが、水溶液中で吸収した光を強い緑黄色の蛍光(530~570ナノメートル)に変えて発光するので、蛍光fluorescenceに由来してこの名がある。このためにフルオレセイン溶液は緑黄色にみえる。1871年、インジゴの合成で有名なドイツのバイヤーが創製した。蛍光は媒体の性質や吸着の状態で強度が敏感に変化しうるので、蛍光指示薬として用いられる。誘導体に赤色のエオシン、ローズベンガルなどがある。[飛田満彦]

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