ブールジュ
Bourges, Élémir
[生]1852.3.26. マノスク
[没]1925.11.13. パリ
フランスの小説家。ワーグナーの影響を強く受け,マラルメと接した以外,いかなる文学上のグループにも属さず,当時の自然主義文学とは無縁の創作活動をした。ドイツの一貴族の没落を描いた『神々のたそがれ』 Le Crépuscule des dieux (1884) をはじめ,『斧の下』 Sous la hache (83) ,『鳥は飛立ち花は散る』 Les Oiseaux s'envolent et les fleurs tombent (93) ,プロメテウス神話を扱った大作『舟』 La Nef (1904,22) など。
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ブールジュ【Bourges】
フランス中部,シェール県の県都。大司教座,控訴院の所在地。人口7万9000(1990)。ロアール川支流イエーブル川とオーロン川の合流点に位置し,造兵廠などの軍事施設があり,また同市を中心に製鉄,航空機,タイヤなどの工業生産が行われる。古くケルト人の一部族ビトゥリゲスがこの地を本拠としていたが,前52年のカエサルによる攻囲にはよく抵抗した。12世紀初頭ブールジュ子爵領の売却により王領地に編入されたが,その後,同市を中心とする旧ベリー州は公領とされ,親族封として何人かの親王に与えられた。
ブールジュ【Élémir Bourges】
1852‐1925
フランスの小説家。スペイン国境に近いマノスクに生まれた。両親はハンガリーやチェコの貴族の家で家庭教師をしたことがあり,その関係で,彼自身も後にプラハでチェコの女性と結婚する。1874年にパリに出てジャーナリズムの仕事をした後,《神々のたそがれ》(1884)を発表。これは表題からもわかるようにワーグナーの影響を受けたもので,パリに亡命したドイツ貴族の悲劇的宿命を描いている。ほかにフランス革命末期のバンデの反乱を描いた《斧の下で》(1885),ダルマツィアの貴族の悲劇的彷徨を描く《鳥は飛び立ち,花は散る》(1893)などの作品がある。
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世界大百科事典内のブールジュの言及
【商業】より
…フランドルが地中海沿岸と並ぶ都市密集地帯となり,都市工業としての毛織物工業を発展させたのは11世紀のことである。ブールジュがその中心となった。 以上のような国際的商業ははるかに小規模な在地商業の発展によって支えられていた。…
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