複素環脂肪族アミンの一つ。ヘキサミン、メテナミン、ウロトロピン、1,3,5,7-テトラアザアダマンタンその他多数の名称をもつ。ホルムアルデヒドとアンモニアの反応で合成する。無色・無臭の結晶または粉末。水、エタノール(エチルアルコール)、クロロホルムなどに溶ける。ゴムの加硫やフェノール樹脂合成における反応促進剤として使われる。またアンチモン、ビスマス、銀、金、水銀などの分析試薬、利尿剤や尿路消毒薬としても用いられる。
[務台 潔]
C6H12N4(140.19).ヘキサミン,ウロトロピンともいう.ホルムアルデヒドと計算量のアンモニア水をまぜてつくる.結晶性粉末.263 ℃ で昇華する.水,エタノール,クロロホルムに可溶,ベンゼン,アセトン,エーテルに難溶.酸性水溶液中では原料に分解し,低温で濃硝酸と反応して爆薬トリメチレントリニトロアミンを,還元によりメチルアミンを生じる.利尿剤,尿路消毒薬,ゴムの加硫促進剤,ビスマス,銀などの分析試薬として用いられる.[CAS 100-97-0]
出典 森北出版「化学辞典(第2版)」化学辞典 第2版について 情報
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