ベルト
〘名〙 (belt)
①
衣類を胴に締めつけたり飾りとしたりするために腰にまわす
帯状のもの。おびかわ。
バンド。
※
故旧忘れ得べき(1935‐36)〈
高見順〉一〇「彼女は鎖形のベルトを外した」
② 動力伝達用に用いる帯や紐で、必要な大きさの輪として用いる。
※舶用機械学独案内(1881)〈馬場新八・吉田貞一〉後「〔イ〕は
滑車なり曲拐軸より
革帯(ベルト)の
媒介に因りて
回転す」
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デジタル大辞泉
「ベルト」の意味・読み・例文・類語
ベルト(belt)
1 胴部に締める帯。帯革。バンド。「安全ベルト」
2 二つの車に掛け渡して、回転を伝えたり物をのせて移動させたりするための帯状のもの。調べ革。調べ帯。「ファンベルト」
3 帯状をしている地域。ベルト地帯。「グリーンベルト」「太平洋ベルト地帯」
[類語]バンド
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ベルト
Berto, Giuseppe
[生]1914.12.27. モミリアーノベネト
[没]1978.11.2. ローマ
イタリアの小説家。エチオピア戦争と第2次世界大戦に参加。アメリカ軍の捕虜となり,収容所で小説を書きはじめた。ネオレアリズモ風の手法で出発したが,10年間の沈黙ののち心理主義的ヌーボー・ロマンに転じた。主著『空は赤い』 Il cielo è rosso (1947) ,『知られざる病』 Il male oscuro (64) ,『くだらぬこと』 Ha cosa buffa (65) ,『ああ,セラフィーナ』 Oh,Serafina (73) 。
ベルト
belt
服飾用語。ウエスト線から腰にかけて巻く紐状,帯状のものをさす。バンド bandとほぼ同義であるが,ベルトは胴部または腰部に用いるものに限られる。剣や小物入れを下げて携帯するなどの実用性と,装飾性とをもつ。両端を結んだり,バックル,クラスプ,ボタン,ホックなどで留める。材料は皮,布,組紐,リボン,合成樹脂,金属の鎖など。衣服の共布を用いることもある。また洋裁ではスカートやズボン類をウエストにしっかりと固定するための,別裁ちの芯の入った部分をさす。
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ベルト【belt】
機械部品として使用されるベルトは動力伝達用ベルトと輸送用ベルトとに大別される。動力伝達用ベルトはプーリーまたはベルト車と呼ばれる車に巻きつけて,原動機側のプーリーから従動機側のプーリーへ回転運動を伝達することができる。動力伝達用ベルトは断面形状が薄い長方形の平ベルト,三角形のVベルト,歯車のように外周に歯をもったプーリーに巻きつけて伝動する歯付きベルトがある。材質としては平ベルトには皮ベルト,織布ベルト,ゴムベルト,スチールベルト(鋼ベルト)などがあり,ゴム平ベルトにはコード平ベルトといって心体と呼ぶ合成繊維の糸の束を通して強化したものがある。
ベルト【belt】
ふつう,ズボンやスカート,あるいはドレスのウエスト部分を締める帯状の服飾具を指すが,スウォード・ベルト(剣帯)とかカートリッジ・ベルト(弾薬帯)のように特定の用途をもつベルトもある。バックル形式やフック形式の留具を用いることが多い。バンドbandとも呼ばれるが,これはウエストバンド,帽子のハットバンド,タキシードのカマーバンド(飾り腹帯)のように,衣服や帽子などに付属した独自の形態をしたものを指すことが多い。
ベルト【Giuseppe Berto】
1914‐78
イタリアの作家。1942年,北アフリカ戦線で連合軍の捕虜となりアメリカのテキサスへ抑留され,収容所内で初めて書いた《空は赤い》(1947)が成功を博す。その後も体験に根ざした作品を書きつぐが,64年,《癒えざる病》を発表。段落とピリオドのないオリジナルな文体のうちに,精神分析によってみずからの意識を誠実に露呈させた同作は,戦後文学の行詰りを克服するための野心的な試みとして大きな衝撃を与えた。【古賀 弘人】
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世界大百科事典内のベルトの言及
【ベルト】より
…ふつう,ズボンやスカート,あるいはドレスのウエスト部分を締める帯状の服飾具を指すが,スウォード・ベルト(剣帯)とかカートリッジ・ベルト(弾薬帯)のように特定の用途をもつベルトもある。バックル形式やフック形式の留具を用いることが多い。バンドbandとも呼ばれるが,これはウエストバンド,帽子のハットバンド,タキシードのカマーバンド(飾り腹帯)のように,衣服や帽子などに付属した独自の形態をしたものを指すことが多い。…
【帯】より
…これは北方遊牧民族の服装からとり入れたもので,男子の朝服に用いられた。現代の洋式ベルトもこの系統である。大帯,革帯いずれにも各種の佩(はい)飾品を垂れ下げたが,儀礼用の佩飾品として綬(じゆ),佩玉,長剣,また紐などの結び目を解く觽(くじり)などがあった。…
※「ベルト」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
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