ベンジルアルコール(英語表記)benzyl alcohol

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

ベンジルアルコール
benzyl alcohol

低濃度の水溶液は局所麻酔作用を示すが,高濃度では局所刺激作用を示す。殺菌作用も有する。局所麻酔作用と消毒作用に基づいて 10%の軟膏あるいはエタノール,水,ベンジルアルコールの等量のローションが止痒の目的で用いられる。歯痛の鎮痛の目的で歯髄,う歯腔に点滴する。注射液を皮下あるいは筋肉内に注射したときに起る疼痛を緩和する目的では1~4%の割合で注射液に加えられる。毒性は低く,生体内ですみやかに酸化されて安息香酸となり,馬尿酸として排泄される。

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百科事典マイペディアの解説

ベンジルアルコール

最も簡単な芳香族アルコールC6H5CH2OH。弱い芳香を有する無色の液体。融点−15.5℃,沸点205.41℃。水,エタノールに可溶。ジャスミンその他の精油中にエステルとして含まれる。香料,溶剤,局所麻酔剤として用いられる。塩化ベンジル加水分解,またはベンズアルデヒドの還元でつくる。(図)

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世界大百科事典 第2版の解説

ベンジルアルコール【benzyl alcohol】

最も簡単な芳香族アルコール。弱い芳香をもつ無色の液体で,融点-15.5℃,沸点205.41℃。アカシアの花精油中に遊離状でみられるほか,ジャスミン,クチナシの花精油,丁字油などにエステルの形で存在する。ベンズアルデヒドの還元あるいは塩化ベンジルのアルカリ加水分解によって得られる。空気により酸化され,徐々にベンズアルデヒドから安息香酸となる。アルコール系,ベンゼン系の多くの溶媒に溶ける。化粧品,セッケン用香料として,人造花精油の調合剤として用いられる。

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大辞林 第三版の解説

ベンジルアルコール【benzyl alcohol】

最も簡単な芳香族アルコール。化学式 C6H5CH2OH 弱い芳香のある無色の液体。空気中で酸化されれば安息香酸となる。化粧品・局所麻酔剤などに用いる。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

ベンジルアルコール
べんじるあるこーる
benzyl alcohol

芳香族アルコールのもっとも簡単な構造の化合物。フェニルメタノール、フェニルカルビノールともいう。ある種の花精油には遊離のアルコールの形で存在し、またジャスミンの花の精油には酢酸エステルの形で含まれる。塩化ベンジルの加水分解により得られる。弱い芳香をもつ無色の液体で、水にはほとんど溶けないが、アルコールやエーテルなどの有機溶媒にはよく溶ける。空気中では酸化されてベンズアルデヒドを経て安息香酸を生ずる。化粧品やせっけんの香料に利用される。[徳丸克己]

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