目的を達成するためには非道徳的な手段をも是認する権謀術数をいう。これがマキアベリズムと呼ばれるのは,マキアベリがその著《君主論》の中でこうした主張をなしたからと考えられている。たとえば彼は,信義に厚く,気まえがよく,慈悲深いという君主のあるべき姿を認めつつ,現実にはそうした行動をとる君主は邪悪な人間が多い中では没落するであろうといい,場合によっては約束を踏みにじり,〈けち〉に徹し,冷酷であることが是非とも必要であると述べた。プロイセンのフリードリヒ2世(大王)の《反マキアベリ論》(1740)はこうした考えに対する批判として有名である。しかしマキアベリズムはマキアベリ個人の思想にのみ責任を負わせることのできない,多かれ少なかれ古今東西にみられる現象であり,フリードリヒ大王も実際にはマキアベリズムを大いに活用したといわれる。マキアベリズムは単なる批判で片づけられない問題をつきつけている。
執筆者:佐々木 毅
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[生]1936.2.20. 千葉,臼井プロ野球選手,監督。佐倉第一高等学校から立教大学を経て,1958年に東京読売巨人軍(読売ジャイアンツ)に入団。右投げ右打ちの強打の三塁手として,入団 1年目に本塁...