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アフリカ南東岸とマダガスカル島の間の海峡。長さ約1600km,幅は最も狭い所でも400kmにおよぶ。15世紀末ころ,ヨーロッパとアジアを結ぶアフリカ回航路の経路として,ポルトガルの航海者によって開拓された。スエズ運河の開通(1869)でその重要性は減じたが,運河が閉鎖された場合や,運河を利用できない大型タンカーにとっては依然として利用価値が高い。北端部に近くコモロ諸島,南部にはバサス・ダ・インディアとユーロパの小島が浮かび,戦略的な要点としてフランスが領有していたが,コモロ諸島は1975年に独立した。沿岸の主要港は大陸側のモザンビークとベイラ,マダガスカル側のマジュンガとトゥレアル。
執筆者:戸谷 洋
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インド洋南西部、アフリカ大陸南東部とマダガスカル島とを分ける海峡。もっとも狭い所はモザンビーク市とサンタンドレ岬の間の約400キロメートル、もっとも広い所で約960キロメートルある。北の入口にはコモロ諸島があり、南部にも小島がある。南東貿易風が卓越するが、北部では夏に北東貿易風が優勢になり、インド洋上で発生したサイクロンが南西に進んで海峡に入ってくることがある。モザンビーク海流(暖流)が北から南へ流れている。1498年にバスコ・ダ・ガマが喜望峰を迂回(うかい)してモザンビークに到達して以後、1869年にスエズ運河が開通するまで、ヨーロッパとアジアを結ぶ重要な航路であった。
[中村和郎]
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