リョクトウ

  • Vigna radiata (L.) Wilczek
  • りょくとう / 緑豆

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

マメ科(APG分類:マメ科)の一年草。ヤエナリ、アオダイズ、アオマメなどの別名がある。東アフリカからインド、東南アジア、オーストラリアに至る広い地域に原生野生種があり、インドが栽培起源地と考えられている。茎はつる性または直立で、3小葉からなる葉はアズキに似るが、全体に褐色の毛が密生している。花は緑黄色で直径1センチメートルほどの蝶形花(ちょうけいか)。莢(さや)は5~10センチメートルで、表面に黒褐色の毛がある。種子は長さ2.5~4ミリメートルの楕円(だえん)体または球形で、緑色のものが多いが、褐色や黒色のものもある。粒の大きさがそろっているので、昔インドなどでは秤(はかり)の分銅として用いたといわれ、別名ブンドウともよばれる。
 アフリカから東南アジア一帯に古代から栽培され、インドではダルとよぶスープ状にして常食としている。日本では記録としては17世紀が最古であるが、縄文時代の終わりころからすでに伝来して栽培されたともいわれる。煮豆や緑色の餡(あん)にしたり、はるさめの原料とされるほか、もやしとするのにもっとも適する。
 野菜として需要の多いもやしは、現在はすべて東南アジアなどから輸入した黒褐色系のリョクトウが原料とされる。このため日本でリョクトウの栽培はほとんど消滅した。[星川清親]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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