改訂新版 世界大百科事典 「リービット」の意味・わかりやすい解説
リービット
Henrietta Swan Leavitt
生没年:1868-1921
アメリカの女流天文学者。ハーバード天文台で変光星の研究をする。ペルーに設置されていた同天文台の南天観測所における写真データを使い,マゼラン銀河中に約1800個の変光星を見つけた。1912年,小マゼラン銀河中にある100個を超えるケファイド変光星について,周期-光度関係を見いだす。これは,明るい星ほどその変光周期が長く,暗いほど短くなるという関係である。その後,H.シャプリーによって,ケファイド変光星の絶対光度が確定されたので,彼女の周期-光度関係を使い,遠くの星団や星雲に見いだされるケファイド変光星の周期から絶対光度が推定できるようになった。これは,銀河系の大きさや遠くの星雲の距離を算出する基となる。
執筆者:日江井 栄二郎
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報