レアメタル(英語表記)rare metal

翻訳|rare metal

精選版 日本国語大辞典 「レアメタル」の意味・読み・例文・類語

レア‐メタル

〘名〙 (rare metal) ウラントリウムニオブタンタルなどのように、地球に存在する量自体が少ないが、特殊な用途のために必要な金属希少金属

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デジタル大辞泉 「レアメタル」の意味・読み・例文・類語

レア‐メタル(rare metal)

産出量が少ない金属。インジウムガリウムクロムゲルマニウムコバルトジルコニウムストロンチウムセシウムセリウムタングステンタンタルチタンニオブニッケルバナジウムパラジウムプラチナ白金)・マンガンロジウムなど。希少金属。希有金属。希金属。→ベースメタルレアアース
[補説]経済産業省では、現在工業用需要があり、今後も需要があるものと、今後の技術革新に伴い新たな工業用需要が予測されるものとして31種類の金属を指定。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「レアメタル」の意味・わかりやすい解説

レアメタル
れあめたる
minor metal

埋蔵量が少ない、あるいは技術的、コスト的に取り出すのがむずかしい金属のうち、工業需要のある元素。鉄、アルミニウムなどのベースメタルや金、銀などの貴金属以外で、産業的に利用されている約30種類をさす。明確な定義はないが、経済産業省(鉱業審議会)は31鉱種(リチウム、ベリリウム、ホウ素、チタン、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、ガリウム、ゲルマニウム、セレンルビジウム、ストロンチウム、ジルコニウム、ニオブ、モリブデン、インジウム、アンチモンテルル、セシウム、バリウム、ハフニウム、タンタル、タングステン、レニウムタリウムビスマス、レア・アース、白金、パラジウム)をレアメタルと規定している。鉄、アルミニウムなどのベースメタルに添加して耐熱・耐久・耐摩耗性のある合金(ステンレスなど)とするほか、半導体レーザー、発光ダイオード、燃料電池、磁石などの電子・磁性材料、光触媒、形状記憶合金、水素吸蔵合金などの機能性材料として利用される。レアメタルの産地は中国、アフリカ、ロシアなどに偏在しており、新興国の経済成長に伴って、地球規模での争奪戦が激しくなっている。ほとんどのレアメタルが産出量上位3か国で世界の埋蔵量の50~90%を占めており、資源国の国策変更や政情不安で、供給不足に陥る危険があり、アメリカスイススウェーデンでは、第二次世界大戦前からレアメタルの国家備蓄をしている。日本でも、独立行政法人石油天然ガス・金属鉱物資源機構法(平成14年法律第94号)に基づき、ニッケル、クロム、タングステンなどを備蓄し、市場価格が高騰した際などには市場へ放出している。

[矢野 武 2021年9月17日]

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知恵蔵 「レアメタル」の解説

レアメタル

基本的な金属であるベースメタル(鉄、アルミニウム、銅、鉛、亜鉛など)を除いた重要金属の総称。特殊金属、新金属などとほぼ同義。それ自身、あるいは合金として特殊な機能を発揮する。コバルト、チタン、ニオブ、バナジウム、レアアース(希土類元素)など。新しい構造材料や機能材料に不可欠の元素群。

(徳田昌則 東北大学名誉教授 / 2007年)

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百科事典マイペディア 「レアメタル」の意味・わかりやすい解説

レアメタル

希少金属

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化学辞典 第2版 「レアメタル」の解説

レアメタル
レアメタル
rare metals

[同義異語]希少金属

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「レアメタル」の意味・わかりやすい解説

レアメタル

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