希少金属(読み)キショウキンゾク

化学辞典 第2版「希少金属」の解説

希少金属
キショウキンゾク
rare metals

天然の存在量がきわめて少ないか,多くともその抽出が経済的,技術的に非常に困難な金属.日本では,経済産業省鉱業審議会が次の31鉱種(希土類元素を一括して1鉱種と数える)と定義している.リチウムルビジウムセシウムベリリウムストロンチウムバリウム,希土類元素(スカンジウムイットリウムランタノイド),チタンジルコニウムハフニウムバナジウムニオブタンタルクロムモリブデンタングステンマンガンレニウムコバルトニッケルパラジウム白金ホウ素ガリウムインジウムタリウムゲルマニウムアンチモンビスマスセレンテルル.この定義は世界共通ではなく,わが国では総称としてレアメタルとよぶことが多いが,国際的には必ずしも確立していない.基礎素材産業からハイテク産業まで幅広く利用される非常に重要な原材料であるから,亜鉛製錬の際の副産物として得られるものもあるが,資源が極端に偏在している場合が多いので,ニッケル,クロム,タングステン,コバルト,モリブデン,マンガン,バナジウムと2009年に追加されたインジウム,ガリウムをあわせて9鉱種が国家備蓄制度の対象となっている.

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精選版 日本国語大辞典「希少金属」の解説

きしょう‐きんぞく キセウ‥【希少金属】

〘名〙 産出量の少ない金属。ゲルマニウム・ガリウム・ニオブなど。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「希少金属」の解説

希少金属
きしょうきんぞく
rare metal

まれにしか見出せない,あるいは入手がとても難しい金属元素の総称。それらは,地球上での存在量が少ないか,あるいは存在量は多くても純粋な金属として取り出すのが難しい金属である。レアメタル,あるいは新金属とも呼ばれる。ベリリウム,ガリウム,ゲルマニウム,ウランなどがそうで,これらの金属は合金添加元素として利用されている。特に,希土類元素と呼ばれる金属 (原子番号 57のランタンから原子番号 71のルテニウムまでの 15元素) と強磁性金属 (鉄,コバルト,ニッケル) とを合金化した強力な磁石は希土類磁石として知られる。この磁石は小型で軽量,高性能であるため小型スピーカやピックアップなどのエレクトロニクス分野で広く利用されている。

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百科事典マイペディア「希少金属」の解説

希少金属【きしょうきんぞく】

レアメタルとも。有用な金属であるが,賦存量が少ないか,広く分布していても経済的に採掘可能な鉱床が少ないか,または単体として抽出するのが困難などの理由で,産出の少ないものの総称。おもなものはリチウム,ベリリウム,インジウム,ガリウム,テルル,ニオブ,ハフニウムなどで,原子力機器,電子機器などに近年重要な用途の開発されたものが多い。
→関連項目エンジニアリング・セラミックス希元素非鉄金属

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知恵蔵「希少金属」の解説

希少金属

レアメタル」のページをご覧ください。

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世界大百科事典内の希少金属の言及

【金属】より

…これらの鉄鋼,アルミニウム,銅,亜鉛,鉛あたりまでをコモンメタルcommon metalと呼んでおり,量産金属,普通金属などと訳している。
[希少金属rare metal]
 量産金属以外の金属で工業的に重要な金属を総称して希少金属または希有金属と呼ぶ。現代の高度な工業技術水準を支えるのに必要不可欠な金属といった意味で使われ,定義にはあいまいなところが残される。…

※「希少金属」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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