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レスリング レスリング wrestling

翻訳|wrestling

7件 の用語解説(レスリングの意味・用語解説を検索)

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

レスリング
レスリング
wrestling

格闘競技の一種。2人の競技者が素手でマット上で組み合い,相手の両肩をマットに押さえつけることを競う。下半身の攻防を禁ずるグレコローマンスタイルと,どこを攻めてもよいフリースタイルの2種目がある。

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知恵蔵2015の解説

レスリング

全身を自由に攻められるフリースタイルと、下半身の攻防が禁止されているグレコローマンスタイルとがある。両スタイルとも体重による10階級制をとっていたが、1997年から8階級、2002年からは7階級制になった。マット上で2人の競技者が相対し、相手の両肩をマットに押さえつけるフォールで勝負が決まる。攻撃にはタックルや投げなどの立ち技と寝技があり、1〜5点のポイントで評価される。05年からルールが大幅に改正され、3分2ピリオド制から2分3ピリオド制に。フォールがない場合は、ポイント差などで2つのピリオドをとった選手が勝者となる。グレコローマンスタイルは古代オリンピックの時代から実施されており、近代五輪でも第1回アテネ大会から正式競技。日本は金メダルを計20個獲得し、「お家芸」と呼ばれた。五輪のメダル獲得は続いているが、金メダルは88年ソウル大会の2個を最後に4大会逃している。代わって日本女子の活躍が目ざましく、正式種目となった2004年アテネ五輪では、金2個、銀、銅1個ずつと全4階級でメダルを獲得した。

(安藤嘉浩 朝日新聞記者 / 2007年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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デジタル大辞泉の解説

レスリング(wrestling)

二人の競技者が直径9メートルのマット上で取り組み、相手の両肩を同時にマットにつけることで勝敗を決める格闘技。腰から下を攻めてはならないグレコローマンスタイルフリースタイルの2種があり、競技者の体重により階級を分ける。

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百科事典マイペディアの解説

レスリング

格闘競技の一つ。広義には日本の相撲なども含む,2人が組み合って争う格闘競技一般をさすが,一般にはオリンピック種目でもあるアマチュアレスリングをさす。2人の競技者がマット(直径9m)上で素手で闘い,相手の両肩を同時に1秒間マットにつける(フォール)と勝ち。
→関連項目五種競技サンボパリオリンピック(1924年)

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世界大百科事典 第2版の解説

レスリング【wrestling】

レスリングは世界最古のスポーツといわれ,人類の起源とともにあった競技である。人類がその生存,生き残りをかけて,生活の重要な手段として発展してきた格闘競技である。対人競技に属し,日本の相撲,柔道や,サンボモンゴル相撲インド相撲中国相撲の摔跤(シュアイジャオ)なども含まれるが,スポーツの種目としてはオリンピックで実施されているレスリング競技を指し,フリースタイルレスリングfree style wrestling,グレコローマンレスリングGreco‐Roman style wrestlingの二つの種目がある。

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大辞林 第三版の解説

レスリング【wrestling】

二人の競技者が組み合って行う格闘競技。相手の両肩を同時に一秒間マットの上に押さえつける(フォール)ことで勝敗を決める。フリー-スタイルとグレコローマン-スタイルがあり、体重により階級を分けて行う。

出典|三省堂
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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

レスリング
れすりんぐ
wrestling

格闘競技の一種。日本では、相撲、柔道などと並ぶ組み技格闘技として知られている。レスリングの語源である「wrestle」という単語には、「組み合う」という意味のほか、「人や困難と闘う」という意味があり、西洋の格闘技の基礎ともなっている。
 オリンピックで行われているレスリングにはフリー・スタイルとグレコローマン・スタイルの二種類があり、前者は相手の身体のどこを攻撃してもよいが、後者は腰から下への攻撃と脚を使った防御が許されず、上半身の攻防に限った闘いである。両者は技術的にかなり違う部分もあるが、基本は相手を倒して押さえ込むことで勝敗が決まる。[高田裕司]

歴史

レスリングは、有史以前も獲物の捕獲技術その他の手段として利用されるなど、その発祥は遠く文明の起源にさかのぼることができる。1938年にメソポタミアで、ペンシルバニア大学の考古学者スパエイサー博士が、組み合う2人の男性像が描かれている石板と鋳銅を発見した。これは紀元前3000年以前のものと推定され、その時代にはすでにレスリング競技があったと考えられる。ナイル河畔の都市ペニハッサンには、紀元前2500年ごろつくられたと思われる墓壁があり、レスリングの群像が多数刻まれている。このころにはスポーツとしての地位が確立していたものとみられる。そのほか、中国、インドなどの古代国家でも行われていたことが実証されている。その後エーゲ文化を経て、東洋から古代ギリシアに継承され、ホメロスの詩にも歌われた。紀元前776年にアテネでスタートした古代オリンピックでは、紀元708年大会からレスリングが採用され、主要競技の一つとなった。アリストテレスの著作に「レスリング選手は若い男性の美しさの代表」との記述がみられるなど、レスリングは人気とステータスのある競技であった。
 しかし、ヘレニズム時代からギリシア・ローマ時代を迎えるころには、多額の賞品目当ての職業選手によるものと化し、競技内容もきわめて野蛮になってしまった。やがてローマ人は、従来のレスリングに創意を加えて新しい規則を制定したが、これが現在のグレコローマン・スタイルの原型といわれている。ただし、現行のグレコローマン・スタイルは1860年ごろにフランスの格闘技学校において考案されたもので、当時の型とは似て非なるものとされている。
 やがてヨーロッパが中世の騎士制度の時代に入ると、レスリングは騎士が身につけるべき必修の武技として奨励されたが、16世紀に火器が出現し、交戦の様態が一変するに及んでその意義を失い、純粋な競技として生まれ変わった。やがてイギリスで、全身のどこを使ってもよく、関節技を含めたスタイルのレスリングが生まれ、これがアメリカへ渡って関節技を排除した競技に変わり、フリースタイルとなった。
 近代オリンピックにもレスリングは第1回アテネ大会(1896)から正式種目として認められている(ただし、最初は今日のような型や体重による区別はなかった)。他競技と掛け持ちで出場する選手も多く、優勝したのは、体操競技でも金メダルを取ったドイツのカール・シューマンCarl Schuhmann(1869―1946)であった。1904年のセントルイス大会では、フリースタイルの試合が7階級で行われた。それまでフリースタイルはヨーロッパでは行われていなかったので参加国はアメリカのみであったが、これ以降フリースタイルは各国に広まり、1908年のロンドン大会以降はグレコローマンとフリースタイルの両方が行われている。2004年のアテネ大会からは女子競技も加わった。
 男子競技はグレコローマン、フリースタイルとも体重別10階級だった時代が長く続いたが、2012年時点で男子各7階級、女子はフリースタイルのみの7階級である。オリンピックで実施される女子競技は、そのうちの4階級で行われる。[高田裕司・道明弘章・笹原正三]

日本のレスリング

日本のレスリングの歴史は、1924年(大正13)のオリンピック・パリ大会に参加した内藤克俊(かつとし)(1895―1969)にさかのぼる。当時ペンシルベニア州立大学に留学していた内藤が、日本代表としてフリースタイルのフェザー級に出場し、銅メダルを獲得したのである。しかし日本国内でレスリングは広まらず、1931年(昭和6)4月、八田一朗(1906―1983)が中心となって早稲田大学にレスリング部をスタートさせたのが、日本での本格的なレスリングの始まりとなった。選手の育成が行われ、翌1932年のロサンゼルス大会、続く1936年のベルリン大会に参加したものの、第二次世界大戦中は敵性スポーツとしてレスリングそのものが行われなくなってしまった。戦後、国際レスリング連盟へ復帰し、1952年(昭和27年)のヘルシンキ大会では、フリースタイルのバンタム級に出場した石井庄八(1926―1980)が、日本選手団全体で唯一の金メダルを獲得するなど、敗戦に打ちひしがれていた日本に明るいニュースをもたらした。1956年のメルボルン大会ではフリースタイルでフェザー級の笹原正三(1929― )とミドル級の池田三男(1935―2002)が優勝し、1964年の東京大会からは数多くの金メダリストを輩出するなど、世界の強豪国としての地位を築いた。[高田裕司]

女子レスリングの歴史

女子レスリングは、1970年後半から1980年代前半にフランスや北欧で始まった。1983年に国際レスリング連盟は女子レスリング部門を認定し、1985年(昭和60)1月には、フランスのクレルモンフェランで初のFILA認定である女子国際大会「ロジャークーロン大会」が開催された。日本からも柔道選手だった大島和子(1948― )が出場したが、本場の選手の前に完敗した。
 オリンピックでは、2004年(平成16)アテネ大会から女子種目が採用され、48キログラム以下級、55キログラム級、63キログラム級、72キログラム級の4階級で競技が行われている。日本選手では55キログラム級の吉田沙保里(よしださおり)(1982― )と63キログラム級の伊調馨(いちょうかおり)(1984― )が優勝し、2008年の北京大会でもこの二人が2連覇を達成した。[高田裕司]

競技方法

競技は、規定の競技場で、3人から6人の審判員のもとに2人の競技者によって行われる。試合時間は2分間×3ピリオド制で、ピリオド間の休憩は30秒である。相手の両肩を完全にマットにつけることを「フォールする」といい、フォールした時点で試合の勝者となる。フォールのない場合は、ピリオドごとにポイント判定等によって勝者が決定され、二つのピリオドを勝った選手が試合の勝者となる。また試合を通じて警告を計3度受けた場合は失格となり敗者となる。
 通常の大会では、審判員はマット・チェアマン(マット主任)1人、レフェリー(主審)1人、ジャッジ(副審)1人の計3人で構成される。しかし国際レスリング連盟が主催する特別大会(オリンピック、世界選手権等)では、3人の審判員に加えて3人のジュリー(裁定委員)をおかなければならない。マット・チェアマンは各マットの責任者で、フォール、ポイント、警告などでレフェリーとジャッジの意見が一致しないときに、その裁決をする。レフェリーは競技の進行をつかさどる者で、笛、ジェスチュア、公用語(英語、フランス語、主催国語)による指示によって競技が開始、中断、再開、終了される。ジャッジはレフェリー、マット・チェアマンと協議しながら、選手の得点をスコア―シートに記入しなければならない。ジュリーは3人の審判員に明らかな過誤があった場合マット・チェアマンに対して訂正を求めなければならない。
 得点の評価は次のとおり。
[1]1点
(1) 相手の背後に回り、完全にマット上に制した場合
(2) 場外に足全体を踏み出した場合、相手の選手に与える
(3) 出血のない負傷、可視できない状態での負傷を理由に、試合を止めた選手の相手に与える
(4) デンジャーポジション(相手の肩をマットに対し90度以上傾ける)の状態で相手を5秒以上押さえ込んだ場合
[2]2点
(1) 寝技において正しい技術で、デンジャーポジションもしくは瞬間フォールにもち込んだ場合
[3]3点
(1) スタンドレスリングにおいて、直接相手をデンジャーポジションにもち込んだ場合
[4]5点
(1) スタンドまたはグラウンド状態から、相手を持ち上げて高い弧を描き、直接デンジャーポジションに着地するすべての投げ技に与える
[5]警告
 両手で相手の頭や首をホールドする行為、腕を90度以上ひねる行為、粗暴行為は反則となり、選手に警告(コーション)が与えられ、相手に1点または2点が与えられる。警告は3回目で失格となる。
 グレコローマンの場合は、相手の腰部位より下の身体部位を手でつかんだり、脚を使って相手の身体に攻撃した場合、相手に1点または2点を与える
[6]下記の場合はテクニカルフォールとなり、その段階でピリオドが終了する
(1)6点差がついたとき
(2)5点の技を決めたとき
(3)3点の技を2回決めたとき[笹原正三・高田裕司]

施設と用具

従来の競技場は8メートル四方のマットであったが、1971年から直径9メートルの円形となった。これは高さ1.1メートルを超えない12メートル四方の台上に、マットレスを敷き詰め、その上にキャンバスを張り、それに直径9メートルの円を描いてつくられる。
 服装に関する規定は、選手のユニフォームとしては、ワンピースのシングレットが指定されており、出場コーナーによって着衣の色が異なるので、常に赤と青の2着を用意しなければならない。材質は綿、トリコット、ナイロンなどで、競技会には、男子は股間(こかん)用サポーターと、男女とも止血用のハンカチの携行が義務づけられている。靴はかかとのないもので、靴下は白色に限定されている。靴ひもが表に出ないように、テープで止めるか、靴のなかに収める。そのほか、ひげや爪(つめ)を伸ばしたり、汗ばんだ身体や頭髪にポマードを塗ったり、バックルや靴の留め金など、金具類を使用したりすることが禁止されている。[道明弘章・笹原正三]
『道明弘章・笹原正三監修『NHKスポーツ辞典』(1961・日本放送出版協会) ▽笹原正三著『改訂・レスリング』(講談社スポーツシリーズ)(1978・講談社) ▽В.К.Крутьковский :Вольнад борьба(1964, Москва) ▽Graeme KentA Pictorial History of Wrestling(1968, Hamlyn Publishing Group Ltd., Czechoslovakia)』

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世界大百科事典内のレスリングの言及

【競技場】より

…【富岡 元信】
[古代ギリシア・ローマの競技場]
 古代ギリシアのスポーツ施設はギュムナシオンgymnasionと呼ばれている。もとは脱衣した青少年が競走したり,乗馬を学んだり,レスリングや拳闘をしたり,円盤を投げたりできる広い運動場のことであった。体育を,音楽や文学,哲学などの芸術や学問と共に青少年の教育に欠かせないものと考えていたギリシアでは,やがてギュムナシオンを総合的な教育施設として発展させた。…

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