一蹴(読み)イッシュウ

デジタル大辞泉 「一蹴」の意味・読み・例文・類語

いっ‐しゅう〔‐シウ〕【一蹴】

[名](スル)
けとばすこと。
「追いすがろうとする猪熊おじを、太郎が再び―して、灰の中に倒した時には」〈芥川偸盗
すげなくはねつけること。「抗議一蹴する」
簡単に相手を負かすこと。「挑戦者一蹴する」
[類語]拒否拒絶不承知難色蹴る断る拒むいな辞する謝する謝絶する辞退する固辞する遠慮する謙譲拝辞する(厳しく強い調子)退けるね付ける突っねる峻拒しゅんきょする

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「一蹴」の意味・読み・例文・類語

いっ‐しゅう‥シウ【一蹴】

  1. 〘 名詞 〙
  2. けとばすこと。また、飛び上がるために地面などをけること。
    1. [初出の実例]「アリスを一蹴して地に倒し」(出典:花柳春話(1878‐79)〈織田純一郎訳〉二)
  3. 相手の申し出、要求などを問題にしないではねつけること。また、相手を簡単に負かしてしまうこと。
    1. [初出の実例]「搆城於木崎居。不一蹴」(出典蔭凉軒日録‐長享二年(1488)九月二日)
    2. 「笑って、その議論を一蹴した」(出典:オリンポスの果実(1940)〈田中英光〉八)

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