不惑(読み)ふわく

故事成語を知る辞典 「不惑」の解説

不惑

四〇歳の異称

[使用例] 彼は、年があけて数えで五十歳になる。不の年から十年もすぎていた[立原正秋*冬の旅|1969]

[由来] 「論語―為」に出て来る、「四十にして惑わず(四〇歳になると、自分の生き方に惑いを持つことがなくなった)」から。

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精選版 日本国語大辞典 「不惑」の意味・読み・例文・類語

ふ‐わく【不惑】

〘名〙
① まどわないこと。心が乱れたり悩んだりしないこと。〔論語‐為政〕
② (「論語‐為政」の「四十而不惑」から転じて) 四〇歳の異称。
※続日本紀‐天平宝字元年(757)八月甲午「五八数、応宝寿之不惑

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デジタル大辞泉 「不惑」の意味・読み・例文・類語

ふ‐わく【不惑】

物の考え方などに迷いのないこと。
《「論語」為政の「四十にして惑わず」から》40歳のこと。
[類語]志学破瓜弱冠而立知命耳順華甲還暦古希致仕喜寿傘寿半寿米寿卒寿白寿茶寿皇寿厄年

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普及版 字通 「不惑」の読み・字形・画数・意味

【不惑】ふわく

惑わぬ。四十歳をいう。〔論語、為政〕三十にして立つ。四十にして惑はず。五十にして天命を知る。六十にして耳順ふ。

字通「不」の項目を見る

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