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1956年(昭和31)4月に公布施行の日本道路公団法に基づいて設立された特殊法人。2005年(平成17)10月に首都高速道路公団(現首都高速道路株式会社)、阪神高速道路公団(現阪神高速道路株式会社)、本州四国連絡橋公団(現本州四国連絡高速道路株式会社)とともに民営化し、東日本高速道路、中日本高速道路、西日本高速道路の3社に分割された。この民営化された6会社とともに独立行政法人日本高速道路保有・債務返済機構が設立され、ここで高速道路の保有ならびに公団時代の債務返済が行われることとなった。旧日本道路公団は、高速道路、一般有料道路および関連施設の建設・管理を全国的組織で統括し、円滑な交通を確保することが事業目的であった。建設費用は国からの出資や借入、民間金融機関からの融資によってまかない、償還は国の認可する通行料金で行っていた。1963年7月に最初の高速道路として愛知県小牧市から兵庫県西宮(にしのみや)市に至る名神高速道路のうち栗東(りっとう)―尼崎(あまがさき)間71.1キロメートルを開通させ65年7月全線開通、ついで69年5月には東名高速道路が全線開通、以後各地で建設を進め、87年に閣議決定した1万4000キロメートルの高規格幹線道路網の完成を目ざし、2004年3月末現在で高速道路は開通延長7353.6キロメートルとなった。高速道路を利用する車は名神高速道路開通の年1日平均約4万台であったのが現在では約700万台に達している。
[森 真澄]
遅れていた日本の道路の近代化を進めるため,有料制のもとに自動車道路を整備する目的をもって,1956年に設立された特殊法人。東名,名神,中央,東北縦貫等の高速道路6114kmを完成し運営中である(1997年4月)。整備計画決定延長は供用中も含めて8942kmであり,着工の重点は北海道,四国の縦貫道,本州,九州の横断肋骨道路および第2東名・名神と大都市の環状道路に移っている。その料金収入を全路線についてプールして採算をとっている。1996年度の高速道路の交通量は395万台/日,収入は1兆8163億円。そのほかに京葉,第三京浜等の一般有料道路51路線668kmを運営する。
その後,首都高速道路公団(1959),阪神高速道路公団(1962),本州四国連絡橋公団(1970)が設立され,道路関係4公団と通称された。その民営化は特殊法人改革の最大の課題とされ,民営化関連4法が2004年6月成立した。公団の道路資産と44兆円の債務を独立行政法人〈日本高速道路保有・債務返済機構〉が受け継ぎ,日本道路公団を地域3分割した〈東日本〉〈中日本〉〈西日本〉の3社と,首都高速道路公団などをそれぞれ改組した〈首都〉〈阪神〉〈本州四国連絡〉の3社,計6社(株式会社)が道路を借り受ける形となった。機構と6つの高速道路株式会社は,06年10月発足した。
執筆者:武田 文夫
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出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
…東北地方の場合,東北開発促進法,北海道東北開発公庫法,東北開発株式会社法からなる東北開発3法が,1957年につくられ,公共事業に対する国庫補助率の引上げ,産業基盤の整備,誘致企業への融資などの道がひらかれた。 第2の流れは,首都圏整備法(1956公布),〈首都圏の既成市街地における工業等の制限に関する法律〉(1959公布)の制定や,日本住宅公団(1955),日本道路公団(1956)の発足にみるような,大都市圏の整備と開発を目的とした体制づくりである。首都圏整備法に基づいて策定された首都圏整備計画(1958)においては,関東6県と山梨県の一部の区域について,既成市街地,近郊地帯,市街地開発区域を設定し,交通路,人口の適正配置,産業や生活基盤の整備を行おうというものである。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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