二葉亭 四迷(読み)フタバテイ シメイ

20世紀日本人名事典 「二葉亭 四迷」の解説

二葉亭 四迷
フタバテイ シメイ

明治期の小説家,翻訳家



生年
元治1年2月28日(1864年)

没年
明治42(1909)年5月10日

出生地
江戸・市ケ谷(合羽坂尾州藩邸)

本名
長谷川 辰之助(ハセガワ タツノスケ)

別名
別号=冷々亭 杏雨

学歴〔年〕
東京外国語学校露語部〔明治19年〕中退

経歴
明治19年坪内逍遙の勧めで「小説総論」を発表し、20年「浮雲」第一編を発表。“言文一致”による文体で日本近代小説の先駆となった。また、ツルゲーネフの「あひゞき」(21年)、「めぐりあひ」(22年)などを翻訳して注目される。22年内閣官報局雇員となって文壇を去るが、30年に退官するまで様々な形で勉強する。30年ゴーゴリ「肖像画」やツルゲーネフ「うき草」を翻訳。32年東京外国語学校教授に就任、35年辞任して大陸に渡り北京を訪ねる。37年大阪朝日新聞東京出張員となるが、間もなく退職し、39年「其面影」、40年「平凡」を発表して文壇に復帰する。一方、25年頃から俳句に親しみ、盛んに句作する。句集はないが、俳句愛好の文人の一人でもあった。41年宿願のロシア行を朝日新聞特派員として実現することになり、ペテルブルクにおもむき、日露両国民の相互理解などにつとめたが、航路帰国の途中死去した。「二葉亭四迷全集」(全9巻 岩波書店)がある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

367日誕生日大事典 「二葉亭 四迷」の解説

二葉亭 四迷 (ふたばてい しめい)

生年月日:1864年2月28日
明治時代の小説家;翻訳家
1909年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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