伝動装置(読み)デンドウソウチ(その他表記)power transmission device
transmission gears

デジタル大辞泉 「伝動装置」の意味・読み・例文・類語

でんどう‐そうち〔‐サウチ〕【伝動装置】

原動機から動力運動を作業部へ伝達する装置歯車ベルトカムなどを用いる。

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精選版 日本国語大辞典 「伝動装置」の意味・読み・例文・類語

でんどう‐そうち‥サウチ【伝動装置】

  1. 〘 名詞 〙 機械などで、動力を機械の他の部分または他の機械に伝える働きをする仕掛けや設備
    1. [初出の実例]「『伝動装置』は架空式に依るものが多く」(出典:女工哀史(1925)〈細井和喜蔵〉九)

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改訂新版 世界大百科事典 「伝動装置」の意味・わかりやすい解説

伝動装置 (でんどうそうち)
power transmission device
transmission gears

動力伝達装置ともいう。例えば自動車では,エンジンと車輪との間に変速装置,伝動軸,差動歯車から成り立っている伝動装置を配置して動力の伝達を行っている。狭い意味では,この例のように自動車,鉄道車両,あるいは船舶など交通機械の動力源から,車輪,プロペラなどの駆動部へ動力を伝達するために配置される装置をいうが,広い意味では,一般に動力源から作業機械,あるいは作業部へ動力を伝達するために用いられる装置を含める。伝動装置の役目は,動力の供給および切断,回転速度の制御すなわち変速,および回転力すなわちトルクの制御である。これらの役目のうち,とくに変速だけに注目するときには伝動装置は変速装置と同じものとなる。

 伝動装置には,機械式のものとして歯車を利用した歯車伝動装置,ベルトや鎖を利用した巻掛伝動装置摩擦を利用したクラッチなどの摩擦伝動装置などがあり,また流体式伝動装置には,流体継手やトルクコンバーター,原動機で油圧ポンプを回し,発生した高圧の油を油圧モーターあるいは油圧シリンダーに送って仕事をさせる油圧伝動装置がある。このほかにも,原動機で発電機を回し,発生した電流を電動機に送って仕事をさせる電気式伝動装置など多くの種類がある。これらは,それぞれ単独に使用されることもあり,また,互いに組み合わされて複雑な動力伝達系統を形成して使用されることもある。
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百科事典マイペディア 「伝動装置」の意味・わかりやすい解説

伝動装置【でんどうそうち】

ある回転軸の動力を他の軸に伝達する装置の総称。歯車を用いる歯車伝動装置,ベルト,チェーンなどによる巻掛伝動装置,摩擦車による摩擦伝動装置など機械式のものや,流体式,電気式など多種ある。動力を他の場所で働かせること,トルクまたは回転速度を変えることなどを目的とし,後者の場合には変速装置減速装置などと一致する。

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