

(び)。
はえびらの形。これを負って、出陣に備えることを備という。〔説文〕八上に「愼(つつし)むなり」と訓し、
三下を「
ふるなり」と訓するが、備が備具の意である。ただ金文には備を
の字とし、〔
子孟姜壺(かんしもうきようこ)〕に「璧玉備(ふく)一
(し)」「璧二備~を用ふ」のように、備の字を用いて璧玉を数える助数詞とする。玉を
(えびら)状の
(ふくろ)に入れたのであろう。〔詩、小雅、楚茨〕に備(ふく)・告(こく)を韻し、備を
(ふく)の声によむ。ことに備えるには詳審であることを要するので、「つぶさに」の意となる。
▶・備賑▶・備尽▶・備数▶・備設▶・備倉▶・備足▶・備知▶・備置▶・備蓄▶・備陳▶・備
▶・備品▶・備物▶・備文▶・備聞▶・備弁▶・備忘▶・備防▶・備味▶・備予▶・備用▶・備要▶・備覧▶・備礼▶・備聆▶・備列▶・備録▶・備論▶
備・不備・武備・兵備・辺備・防備・無備・予備・料備・礼備出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
…【関 幸彦】
【近世】
戦国末から近世初頭に起きた合戦も,長篠の戦が長篠城の攻防に始まり,大坂夏の陣で城側が城外で合戦を挑んだように,城攻めまたは籠城とからみ合って,一つの戦争の一部を成していた。しかし,戦国大名の場合どちらかといえば本城や支城の防備を基軸として家臣団が編成されていたのに対し,支城が破却され(城破り(しろわり)・一国一城令),家臣団の城下町集住を原則とする近世大名においては,合戦を基軸としてすべての家臣が編成されていた。その編成表が分限帳(ぶげんちよう)であるが,それによれば大名の軍隊は,家老を大将とするほぼ1万石程度の戦闘単位である備(そなえ)によって構成され,大名自身も旗本備または本陣と呼ばれる直属の戦闘単位を率いた。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
[名](スル)二つ以上のものが並び立つこと。「立候補者が―する」「―政権」[類語]両立・併存・同居・共存・並立・鼎立ていりつ...