光州(読み)クワンジュ

百科事典マイペディアの解説

光州【こうしゅう】

韓国,全羅南道の道都,五大広域市の一つ。栄山江の支流光州川平野の扇頂部にあり,羅州平野の北東部と山岳地帯の境界にある。北側に無等山(1187m)がそびえる。三国時代から全羅道の政治・文化の中心地で,市民の教育熱の高いことで有名。製糸・紡績工業が発達している。日本の植民地時代には米の増産や,棉花,養蚕の植民地的な農業奨励の拠点となったが,民族意識が高く,1929年反日光州学生事件が起こり,朝鮮全土に波及。また1980年5月,軍事クーデタに抗議するデモ隊を戒厳軍が武力鎮圧し,多数の死傷者を出した(光州事件)ことでも知られる。もともとは農業などを産業の中心とする都市だったが,近年は先端科学工業団地など,電子・機械・繊維関係産業の発展が目立つ。また,1970年代に湖南高速道(大田〜光州)と南海高速道(釜山〜光州)の接点となり,のち大邱と結ぶ88オリンピック高速道も加わって交通の要衝としても地位を高めた。1995年から開催されている光州ビエンナーレは,国際現代美術展として世界的に有名。147万5745人(2010)。
→関連項目全羅南道和順

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

こうしゅう【光州 Kwangju】

韓国,全羅南道中央部の都市。人口128万7134(1995)。1986年直轄市(1995年広域市と改称)に指定された。同道の道庁所在地である。栄山江流域の羅州平野の北東辺に位置し,古くから地方の行政・軍事の要衝となってきたが,日本植民地時代には米の増産,綿花や養蚕など植民地的な農業開発の拠点となり,物資の集散地として商業が発達した。また各種の教育機関が集中的に設立されて,近代的な労働者の育成が進められる一方,民族意識が芽生える契機となった。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

クワンジュ【光州】

韓国南西部の都市。米・綿花などの集散地。1929年、日本の植民地政策に反対する光州学生運動が起こった。こうしゅう。

こうしゅう【光州】

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

光州
こうしゅう / クワンジュ

韓国(大韓民国)、全羅南道(ぜんらなんどう/チョルラナムド)の中北部に位置する広域市。1986年、直轄市に昇格。95年、地方自治制度の改革により広域市となった。行政的に全羅南道から分離した現在も全羅南道の道庁所在地である。面積501.44平方キロメートル、人口135万0948(2000)。東の山間地帯と西の平野地帯の境界に位置し、光州川が市街地を貫流する。全羅南道の行政、文化、経済、教育の中心地で、各種教育機関がある。周辺地域では米、麦、大豆などの生産が多く、近郊農業が盛んで、特産の無等山茶が有名である。繊維、食品、自動車、化学などの工業が発達しているが、第三次産業の就業者人口が80%を超え、消費都市としての性格も強い。交通は高速道路でソウルや釜山(ふざん/プサン)に通じ、たいへん便利である。反日民族解放運動史上有名な光州学生運動(1929)の発生地として広く知られている。国立光州博物館には新安郡の海底から引き揚げた中国宋代(そうだい)陶磁などが展示されている。[森 聖雨]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

ダブルベーグル

テニス競技において、一方の選手がゲームカウント6-0で2セット連勝することの通称。真ん中に穴が空いたパンの一種であるベーグルの形が数字の「0」に似ていることが語源となっている。1セットの場合は単に「ベ...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android

光州の関連情報