出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
…室町時代に入ると,貴族住宅の配置は複雑化するが,そこでは建物をつなぐ簡単な構造の廊下は,もはや廊や渡殿と呼ばずに釣屋(つりや)と呼んでいる。 建物内部の廊下が著しく発達したのは桃山・江戸時代の将軍や大名等の邸宅で,建物を相互に結ぶ廊下のほか,客座敷の外側をとりまくように設けられた畳敷きの廊下(広縁,入側(いりがわ)と呼ぶことがある)や,片側や両側に多くの部屋を並べた廊下などが用いられた。江戸時代の農家・町家や,中・下級の武士住宅には廊下はほとんど見られないが,江戸時代末期には,家の二方あるいは三方に連続した縁側を設けて,便所や風呂場への通路に用いるものが現れ,廊下に似た機能をもつようになる。…
※「入側」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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