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全国人民代表大会 ぜんこくじんみんだいひょうたいかいQuan-guo ren-min dai-biao da-hui

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

全国人民代表大会
ぜんこくじんみんだいひょうたいかい
Quan-guo ren-min dai-biao da-hui

中華人民共和国の唯一の立法機関一院制の議会。憲法により国家権力の最高機関である。一級行政区 (直轄市,省,自治区) の地方人民代表大会の間接選挙による代表と,人民解放軍選出代表により構成され,代表の任期は5年。原則として毎年1回開催されることになっており,1954年9月 20日第1期第1回大会で憲法を制定した。第1期・第2期の代表は 1260人,第3期 (1965) 以後は 3000人前後。文化大革命期 10年は活動を停止し,75年から復活した。第8期 (93) の常務委員長は喬石。 (1) 憲法の修正,制定,(2) 首相,国家主席任免,(3) 経済計画,国家予算,決算の審査,決定などの権限をもつ。常設機関として常務委員会がおかれている。

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知恵蔵の解説

全国人民代表大会

中華人民共和国の立法機関。憲法第57条では「最高の国家権力機関」とある。地方人民代表大会の間接選挙により選出された代表と在外中国人から選ばれた代表とで構成され、任期は5年。現在の第10期代表の総数は約3000人。毎年1回開催される。政治活動報告、憲法改正、法律制定、国家主席及び国務院総理(首相)の選出、予算や経済計画の審議等を職務とする。第1回会議は1954年9月に開催され、中華人民共和国憲法を制定した。文化大革命時代の65年から75年は全人代も開催されなかった。89年3〜4月の第7期第2回会議では、保守派の李鵬(リー・ポン)首相の主導下で経済引き締め政策が断行されたが、この政策は早くも90年4月の同第3回会議で緩和せざるを得なかった。翌91年4月の同第4回会議では、改革派といわれる朱鎔基(チュー・ロンチー)上海市長(当時)が副首相になるなど、政治潮流の変化が投影された。92年春の全人代同第5回会議では、「改革・開放」に消極的といわれる李鵬首相の政治活動報告が、150カ所近くも修正されて可決された。93年春の全人代第8期第1回会議では、従来の「国営企業」を「国有企業」と呼び換えるなど憲法が大幅に改正され社会主義市場経済の方針が採用された。98年春の第9期第1回会議では引退した李鵬首相が常務委員長となり、国務院総理(首相)には朱鎔基副首相が昇格、胡錦涛(フー・チンタオ)党中央政治局常務委員が国家副主席に就任した。99年春の同第2回会議では憲法に「トウ小平(トン・シァオピン)理論」が明記された。2000年春の同第3回会議では朱鎔基首相が西部大開発を提唱して注目され、02年春には党の「三つの代表」が強調された。03年春の第10期第1回会議では、胡錦涛国家主席、温家宝(ウェン・チアパオ)国務院総理(首相)、呉邦国(ウー・パンクオ)全人代委員長の新体制が発足したが、江沢民国家中央軍事委員会主席は05年3月まで留任、胡錦涛国家主席が後任に選出された。05年3月の同第3回会議では、台湾を目標にした反国家分裂法を制定した。06年春の同第4回会議では、「和諧(調和)社会」建設が提起された。07年の同第5回会議では「物権法」が可決され、私有財産が保護されることとなった。

(中嶋嶺雄 国際教養大学学長 / 2008年)

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デジタル大辞泉の解説

ぜんこく‐じんみんだいひょうたいかい〔‐ジンミンダイヘウタイクワイ〕【全国人民代表大会】

中国で、国権の最高機関。省(しょう)・直轄市・自治区および軍隊の代表で構成される。年に1回開催され、法律の制定や国家予算の審議などを行う。全人代。

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百科事典マイペディアの解説

全国人民代表大会【ぜんこくじんみんだいひょうたいかい】

中華人民共和国の立法機関(国会)。全人代と略す。1954年9月に始まった。一院制で,年1回,例年3月ごろ開催。会期は2週間程度。省・自治区・直轄市,軍隊が選出する代表約3000人によって構成される。

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世界大百科事典 第2版の解説

ぜんこくじんみんだいひょうたいかい【全国人民代表大会 Quán guó rén mín dài biǎo dà huì】

中華人民共和国の国会に相当する国家権力の最高機関であるが,たんなる議会ではない。中華人民共和国は,ソ連など旧社会主義諸国がそうであったように,三権分立を拒否し,中央集権体制をとっている。国家機関は立法,行政,司法に分けられるのではなく,立法と行政が一体となった(〈議行合一〉という)権力機関(ソビエトに当たる)と,その執行機関である行政機関,および検察,裁判の四つの機関によって構成され,権力機関がこれらを統合している。

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大辞林 第三版の解説

ぜんこくじんみんだいひょうたいかい【全国人民代表大会】

中華人民共和国の最高の国家権力機関。各省・各自治区・直轄市および人民解放軍の代表が参加して年一回開催される。法律の制定と改正、国家主席の選出、首相・閣僚の指名、国家予算の承認などを主な任務とする。全人代。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

全国人民代表大会
ぜんこくじんみんだいひょうたいかい

中華人民共和国の立法機関で、一院制の国会に相当する。全人代と略称される。「最高の国家権力機関」(憲法第57条)であり、一級行政区(省、直轄市、自治区)の地方人民代表大会によって間接選挙で選ばれる代表と、人民解放軍および在外中国人の選出代表によって構成される(1959年の第2期以降代表総数は約3000名)。代表の任期は5年で毎年1回開催され、政府活動報告が行われるほか、憲法改正、法律の制定、国家主席、国務院総理(首相)の選出、国家予算・決算の審議、五か年計画などの経済計画の審議などが行われる。1954年9月に第1期第1回会議を開催して中華人民共和国憲法を制定したが、文化大革命期の1965~1975年は一度も開かれず、こうした政治的民主主義の最低限の保障が存在しなかったこともある。しかし、最近は全国人民代表大会の役割がますます重要になってきており、1985年3~4月の第6期第3回会議では第七次五か年計画案が審議され、1986年4月の同第4回会議ではそれが正式に採択された。ついで1993年春の第8期第1回会議では、従来の「国営企業」を「国有企業」とよびかえるなど当面の「改革・開放」路線に沿って憲法が大幅に修正され、「社会主義市場経済」の方針が採用された。1997年第8期第5回会議は、首相の李鵬(りほう/リーポン)が、2月に死去した小平(とうしょうへい/トンシヤオピン)をたたえるとともに、路線の継承を誓った。1998年第9期第1回会議は、首相・朱鎔基(しゅようき/チューロンチー)をはじめとする閣僚を選出、国家主席・江沢民(こうたくみん/チアンツォーミン)との「江・朱体制」という指導部を発足させた。李鵬は、全人代常務委員会委員長になった。2000年同3回会議は「西部大開発」を提示、2001年同第4回会議は、「第十次五か年計画」(2001~2005)の報告や世界貿易機関(WTO)加盟(2001年11月加盟承認)後をにらんで経済競争力強化を訴えた。2002年同第5回会議は、WTO加盟後の対応として経済をさらに開放し、国内産業対策を進めるとした。2003年には、第10期第1回会議が開催され、人事体制が一新された。新首相に、温家宝(おんかほう/ウエンチアパオ)、国家主席に胡錦濤(こきんとう/フーチンタオ)が、それぞれ選出された。江沢民は、中央軍事委員会主席に選出され、新政権への影響力を残した。全人代常務委員会委員長には、李鵬にかわって呉邦国(ごほうこく/ウーバングオ)(1941― )が選出された。江沢民は2004年に党の中央軍事委員会主席を辞任、翌2005年に国家中央軍事委員会主席を辞任、後任にはいずれも胡錦濤が就任し、党・国家・軍の三権を掌握した。
 常設機関としては、全国人民代表大会常務委員会があるほか、民族委員会、法律委員会などの専門委員会がある。[中嶋嶺雄]

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世界大百科事典内の全国人民代表大会の言及

【中華人民共和国】より


【政治】

[国家機構]
 国家機構は,国家権力機関,行政機関,司法機関の3本の柱からなり,国軍として人民解放軍がある。 国家の最高権力機関は全国人民代表大会(以下,全人代と簡称)で,立法権を行使するほか,行政,司法機関,および中央軍事委員会の主要な人事を決定するとともにその活動を監督し,国家予算を審議し,その執行を監督する。 最高の行政機関は中央人民政府,すなわち国務院であるが,82年12月に制定された憲法によると,国務院は,全人代で選ばれた国家主席がまず国務院総理を指名し,国務院総理が副総理および国務院の各部局の責任者を指名するという2段階の手続き(2段階とも,全人代が承認を与える)をへて組織されることになっている。…

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