デジタル大辞泉 「賢所」の意味・読み・例文・類語
かしこ‐どころ【賢所】
1 宮中三殿の一。
2
「内侍も女官も参りあはずして、―を出だし奉るにも及ばず」〈平家・一一〉
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
「けんしょ」とも読む。皇居で天照大神(あまてらすおおみかみ)の御霊代(みたましろ)とする神鏡を祀(まつ)ってある所。内侍所(ないしどころ)ともよばれた。三種の神器の一つである神鏡(八咫鏡(やたのかがみ))が、伊勢(いせ)神宮の建立とともに移されたため、宮中では別の神鏡を祀ることにした。当初天皇の起居する所に祀られたが、つねにいっしょであることを避けて別に場所を設けた。これが賢所で、平安宮内裏(だいり)では温明殿(うんめいでん)にあり、鎌倉時代以後は春興殿(しゅんこうでん)に移った。1869年(明治2)明治天皇の東京遷都に伴って、皇居内の山里御庭に造営され、皇居火災後の89年皇霊(こうれい)殿、神殿とともに宮中三殿として吹上御苑(ふきあげぎょえん)内に新造され、現在に至っている。
[吉田早苗]
「けんしょ」とも。尊所・神座・神殿とも。宮中において天照大神(あまてらすおおみかみ)を象徴する神鏡を安置し祭る所。平安宮では,綾綺殿(りょうきでん)の東の温明殿(うんめいでん)にあった。神殿に奉仕し,神鏡の守護にあたる内侍(ないし)の居所でもあったため,内侍所(ないしどころ)とも称した。賢所には三種の神器の一つである八咫鏡(やたのかがみ)のほか,天皇の権力を象徴する太刀・節刀・鈴なども保管された。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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…皇居に奉斎されている賢所(かしこどころ)・皇霊殿・神殿の3殿の総称。1月3日の元始祭をはじめ,春秋2期の皇霊祭・神殿祭,および神嘗祭・新嘗祭や先帝祭その他の皇室祭祀がここで行われる。…
…女官の内侍が守護したところからこの名がある。賢所(かしこどころ∥けんしよ)ともいい,威所,尊所,恐所,畏所とも記す。三種の神器の一つである神鏡は,伊勢神宮に祀られているが,これを模して造った神鏡が天皇の身辺近くに奉安されたもので,平安京では紫宸殿の東北にある綾綺殿(りようきでん)の東に位置する温明殿(うんめいでん)がその場所となった。…
…女官の内侍が守護したところからこの名がある。賢所(かしこどころ∥けんしよ)ともいい,威所,尊所,恐所,畏所とも記す。三種の神器の一つである神鏡は,伊勢神宮に祀られているが,これを模して造った神鏡が天皇の身辺近くに奉安されたもので,平安京では紫宸殿の東北にある綾綺殿(りようきでん)の東に位置する温明殿(うんめいでん)がその場所となった。…
※「賢所」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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