円通院(読み)えんづういん

日本歴史地名大系 「円通院」の解説

円通院
えんづういん

[現在地名]若宮町山口

山口やまぐちの南西部、山口川支流はた川上流の山間部(左岸)に位置する。聖音山と号し、曹洞宗本尊聖観音開基蘭室は天文一二年(一五四三)の没という(地理全誌)。当寺には宗像大宮司七六代宗像氏続の子で、同七八代宗像氏男の弟にあたる千代松と、千代松の母で氏続の妾弁の位牌が安置される。寺名は弁の追号円通院華屋貞顔に由来し、寺の後ろには弁と千代松の墓石があったが、これは後世の所為で、二人の遺骸は山口村弁殺べんごろしに葬られ同所には墓石(一基)もあった。


円通院
えんづういん

[現在地名]都留市中央三丁目

国道一三九号東側の山麓に位置する。曹洞宗。山号は大慈山。本尊釈迦如来。開基の梅岩全芳は享禄三年(一五三〇)没とされ、下谷しもや村北のたけはなに観音を本尊として円通庵を創立したと伝える(甲斐国志)開山長生ちようしよう寺三世の一道光円(「長生寺末寺由緒書」長生寺文書)。喚室一応(元和九年没)堂宇を修造し中興開山となる。寛永一〇年(一六三三)に入部した谷村藩主秋元泰朝の命により諸堂を現在地に移転、円通院と改称(以上「甲斐国志」)


円通院
えんつういん

[現在地名]松島町松島 町内

瑞巌寺の南隣にある。臨済宗妙心寺派、本尊聖観音。二代藩主忠宗の嗣子光宗の菩提寺。光宗は寛永四年(一六二七)忠宗の次男として生れた。母は池田輝政の娘で徳川家康の外孫にあたり、二代将軍秀忠の養女振姫である。光宗は同一六年に江戸で元服し、同二〇年には従四位下侍従に任じられた。正保二年(一六四五)一九歳で没し、円通院殿要山関公と諡号され、遺骸は松島に葬られた。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「円通院」の解説

円通院

宮城県宮城郡松島町にある臨済宗妙心寺派の寺院。瑞巌寺の西隣に位置する。本尊は聖観音。1645年に没した伊達光宗の廟である三慧殿は国の重要文化財指定

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