出版条例(読み)しゅっぱんじょうれい

百科事典マイペディア「出版条例」の解説

出版条例【しゅっぱんじょうれい】

明治政府最初の出版取締法規(1869年)。出版の事前検閲・納本・違反者処罰などのほか出版許制による出版権保護を規定。その後数次の改正で取締規定は強化され,讒謗(ざんぼう)律新聞紙条例とともに自由民権運動期には言論弾圧の武器となった。1893年出版法制定で廃止。
→関連項目言論・出版・集会・結社等臨時取締法宮崎夢柳

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デジタル大辞泉「出版条例」の解説

しゅっぱん‐じょうれい〔‐デウレイ〕【出版条例】

明治2年(1869)に公布された出版取り締まりの法令。事前に官憲へ届け出て許可を得ることを出版の条件とした。明治26年(1893)、出版法に引き継がれた。

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旺文社日本史事典 三訂版「出版条例」の解説

出版条例
しゅっぱんじょうれい

明治前期の出版取締り法規
1869年公布。法律批判の禁止,治安・風俗を乱す出版物の禁止などを規定。自由民権運動の高まりに対応して,'75年讒謗律 (ざんぼうりつ) ・新聞紙条例の公布に伴い改正,許可制を届出制にした。'87年保安条例公布により改正,取締規程を精密にした。'93年出版法が制定され内容は受け継がれた。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典「出版条例」の解説

出版条例
しゅっぱんじょうれい

明治前期の法令。明治政府成立まもない明治2 (1869) 年5月 13日に行政官達 444号として公布され,出版許可制,風俗取締り,政府誹謗の禁止,版権保護などを規定した。 1875年9月太政官布告により,さらに 87年 12月 (明治 20年勅令 76号) には勅令により,改正された。 90年4月出版法の制定で廃止された。

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精選版 日本国語大辞典「出版条例」の解説

しゅっぱん‐じょうれい ‥デウレイ【出版条例】

〘名〙 明治二年(一八六九)明治政府の公布した出版取り締まりのための法規。出版は事前に官に届け出て許可を得ることを必要としたもの。同二六年出版法として法律化された。

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世界大百科事典内の出版条例の言及

【禁書】より

…【弥吉 光長】 明治維新後,政府は,まず1868年(明治1)閏4月に,太政官布告によって出版統制を行い,新刊・重版とも官許を得ないものの売買を禁じた。次いで翌69年には出版条例を公布し,政府批判を禁じるなどさらに細かい取締規則を定めた。監督官庁は最初昌平学校であったが翌70年に大史局所管となり,71年大史局の廃止に伴い文部省へ移った。…

【出版法】より

…出版物の取締りは江戸時代に始まるが,明治政府は維新のさなか次々に出版統制の布告を発した。法規としての体裁がととのったのは1869年(明治2)の出版条例(行政官達)からである。この出版条例は書籍出版の官許制を定めるとともに,機密漏洩,誹謗,淫蕩の書等の出版を処罰することとした。…

【版権】より

…著作権の旧称で,1899年日本ではじめて法律に定められるまで,明治初期には版権という用語が用いられた。1875年に改正された出版条例において〈図書ヲ著作シ,又ハ外国ノ図書ヲ翻訳シテ出版スルトキハ三十年間専売ノ権ヲ与フヘシ,此専売ノ権ヲ版権ト云フ〉(2条)と版権が規定された。この条例による版権は図書の出版にあたって,版権願書を内務省に差し出した著作者ないし出版者に与えられる権利で,願出がなければ版権の保護は受けられなかった。…

※「出版条例」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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