大正・昭和期の小説家
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報
小説家。明治18年1月10日生まれであるが、実際の生年は前年という。石川県出身。早稲田(わせだ)大学英文科卒業。その間、外国文豪の評伝や、不遇な幼少期に材を取った出世作『厄年(やくどし)』(1911)などを『ホトトギス』に発表。博文館入社後、田山花袋(かたい)に師事、『文章世界』編集に携わる一方、苦難な少年期を観照的態度でリアルに描いた『世の中へ』を『読売新聞』に連載(1918)、作家的地位を不動にし、小説家協会創立にも尽力。『若き日』(1920)、『幸福』(1921)など人情味豊かな自伝的作品を次々と発表、大正期私小説の中堅作家として活躍した。最晩年の秀作『乳の匂(にお)ひ』(1940)もある。
[小野寺凡]
『『日本近代文学大系47 明治短篇集』(1970・角川書店)』▽『『現代日本文学全集34 加能作次郎他集』(1955・筑摩書房)』
出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報
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