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勿来関 なこそのせき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

勿来関
なこそのせき

古代の関所常陸 (ひたち) と陸奥 (むつ) との国境にあった。初め菊多関と称した。白河関念珠関とともに奥羽三関の1つ。設置年代は不明。現在の福島県いわき市とするが未詳。平安時代以降,歌枕として知られ,後三年の役の帰路,源義家がここで詠じた和歌が有名。

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百科事典マイペディアの解説

勿来関【なこそのせき】

古代の関所。常陸(ひたち)国と陸奥(むつ)国の境に設けられた。白河関念珠(ねず)関とともに奥羽三関の一つ。はじめ菊多(きくた)【せき】といった。福島県いわき市勿来町が故地とされているが未詳。
→関連項目勿来福島[県]

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世界大百科事典 第2版の解説

なこそのせき【勿来関】

古代,常陸と陸奥との国境に設置された関所で,所在地は現在の福島県いわき市勿来町付近とされる。白河関念珠関(ねずがせき)とともに〈奥州三関〉の一つ。はじめは菊多関と称された。歌枕でもあり,〈な来そ〉,すなわち〈来るな〉の意をかけて歌に詠まれることが多い。《枕草子》の〈関は〉の段にも名がみえる。源義家の〈吹く風をなこその関と思へども道も狭(せ)に散る山桜花〉(《千載集》巻二)は,後三年の役の際,この地での詠歌と伝えられて有名。

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大辞林 第三版の解説

なこそのせき【勿来関】

古代の関所。白河関・念珠ねずヶ関とともに奥羽三関の一。現在の福島県いわき市勿来付近にあった。⦅歌枕⦆ 「吹く風を-と思へども道もせに散る山桜かな/千載 春下

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

勿来関
なこそのせき

古代の常陸(ひたち)国と陸奥(むつ)国の海沿いの境にあった海道(東海道)の関所。白河(しらかわ)、念珠(ねず)とともに奥州三関の一つ。その創置ははっきりしないが、835年(承和2)の太政官符(だいじょうかんぷ)によれば、そのときから400年余り前に置かれたとされている。初め菊多(関)(きくたのせき)とよばれたが、やがて勿来関とよぶようになったらしい。「な来(こ)そ」(来てはいけない)の意をかけて用い、当時の歌などに詠まれ、広く世に知られるようになった。なかでも、後三年の役の帰路、源義家(よしいえ)が詠んだという「吹く風をなこその関とおもへども道もせに散る山桜かな」(『千載集(せんざいしゅう)』)の歌は有名である。その遺跡は現在、福島県いわき市勿来町関田字関山の地とされているが、確かではない。[平川 南]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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