勿来(読み)ナコソ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「勿来」の意味・わかりやすい解説

勿来
なこそ

福島県南東部、いわき市の一地区。旧勿来市。地名は古代の勿来関に由来する。常磐(じょうばん)炭田南部を占め、現在は化学製紙工業がある。太平洋岸は海水浴場で知られ、勿来関、四時(しとき)川渓谷、照島(てるしま)などとともに勿来県立自然公園をなす。勿来関跡の近くには勿来の関公園がつくられ、文学歴史館がある。JR常磐線、国道6号が通じ常磐自動車道のいわき勿来インターチェンジが設置されている。

原田 榮]


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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「勿来」の意味・わかりやすい解説

勿来
なこそ

福島県南東部,いわき市の南部を占める地域。旧市名。 1966年近隣市町村と合体していわき市となる。植田,勿来,錦が主要市街地を形成。植田,勿来は旧浜街道の宿駅として発達し,商業が盛ん。錦は新興の工業地で化学,製紙などの工場が立地している。鮫川の河口には 56年完成の常磐共同火力発電所があり,新産業都市常磐地区の動力基地。茨城県境付近に白河関念珠関とともに奥羽三関の1つ勿来関跡がある。勿来県立自然公園に指定。

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百科事典マイペディア 「勿来」の意味・わかりやすい解説

勿来【なこそ】

福島県いわき市の一地区。1955年市制の旧市で,1966年合併によりいわき市となる。勿来関があった地。常磐線,常磐自動車道が通じ,植田,勿来窪田に市街がある。化学,石油化学の工場,火力発電所があり,常磐新産業都市の一中心。

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