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升∥枡 ます

世界大百科事典 第2版の解説

ます【升∥枡】

液体,粒体または粉体などの体積を量る器具を体積計というが,このうちこれらを口縁まで満たし,あるいは口縁付近の内面につけた目盛線または指標まで満たして,つまり盛り切って単位量を量りとるものをという。西洋においては一般に金属製円筒形であるが,東洋では近世まで木製の方形,台形がふつうで逆台形のものもあったが日本ではすべて方形であった。中国語では量器,英語ではmeasureの一つに分類される。枡は和語で語源には諸説があり《成形図説》は〈升,斗,(こく)と倍増してゆくので増(ます)からきた〉と〈麻須〉を当てており,《大言海》も〈増ノ義,合ヲ積ミ升ヲ積ミ相増ス意ト云フ〉としているが,《岩波古語辞典》は〈朝鮮語mal(升)と同源〉としている。

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世界大百科事典内の升∥枡の言及

【交分】より

…中世,荘園において升の大小から生ずる差額米をいう。中世の荘園制社会においては,荘升(容積最大),領主升,下行(げぎよう)升(容積最小)の3種類の升が使用されており,升の計り換えのさいに増分・減分が出るのが常であった。すなわち,荘園から納升で進納された年貢米などが,領主の手元にある升で計りなおされ,それが荘園領主下の各構成員に配分されるのが一般的慣習であったが,そのさい升の大小から計量上の増分・減分が生ずるのは必然であり,その差を交分と呼んだのである。…

【中世社会】より


【時代区分と特質】
 日本の近代史学史のなかで,中世という時代区分が定着したのは,西欧の封建制と日本の鎌倉・室町・戦国時代の社会との酷似を見いだした原勝郎,福田徳三,中田薫らによってであり,そこで中世は,近世と規定された江戸時代とは異なる一個の時代としてとらえられたのである。この見方は第2次大戦後,封建制を農奴に対する領主の支配(農奴制,領主制)に基礎をおく社会とする石母田正らのマルクス主義史家に継承された。…

【延】より

…中世において枡の大小から生じる計量上の増加分。私枡の種類が急激に増加した平安時代末期から鎌倉・室町時代にかけて,大きな枡で量った年貢米等を小さな枡で再計量する必要が少なくなかった。例えば各地の荘園からの年貢米等をそれぞれ異なる量の荘枡で収納した領主は,これを消費にあてるためには,それらより小さな領主枡あるいは下行(げぎよう)枡で統一的に量り直さなければならなかった。このようにして生じた計量上の増加分を,一般に〈延〉,ときには〈交分(きようぶん)〉と称した。…

【米価】より

…米の値段。米価は他の商品と同じく,その流通の各段階ごとに存在する。まず生産者が集荷業者に販売する価格が生産者米価(業者が農家まで取りにくる場合は庭先価格)であり,産地の集荷業者が消費地の卸売業者に売る価格,卸売業者が小売業者に売る価格(卸売価格)を経て,最後に小売業者が消費者に売る価格(小売価格)が消費者米価である。米価は米の品質によって差があり,玄米の場合は銘柄,等級別に多様な価格が各段階ごとに形成されるが,小売白米は小売業者がそれぞれ品質別の何種類かの商品を作り,価格をつけるのが普通である。…

【枡座】より

…江戸時代前期の枡は,太閤検地における基準枡である納枡によってほぼ統一されていたが,厳密には各地また用途によって枡目には相違があった。幕府は,江戸では樽屋藤左衛門を,京都では福井作左衛門を枡座とし,それぞれ縦横4寸7分5厘・深さ2寸9分,縦横4寸9分・深さ2寸7分の枡を公定枡として製作,販売にあたらせていた。そして寛文期(1661‐73)には,全国的流通の活発化などを背景に,幕府は諸国枡の調査を実施し,その結果をもとに1669年京枡をもって全国の枡を統一しようとし,江戸の樽屋と京都の福井とを枡座に定め,枡の製作,販売を独占させようとした。…

※「升∥枡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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