協調介入(読み)きょうちょうかいにゅう

ASCII.jpデジタル用語辞典の解説

協調介入

為替相場の乱高下を抑えたり、一方向への暴走を抑えたりするために、2国以上の通貨当局が同じ目的で、それぞれの市場で足並みを揃えて市場介入を行うこと。1国が単独で市場介入を行う単独介入よりも影響力が大きい。例えば行き過ぎた円高・ドル安は、日本の自動車などの輸出産業に大きなダメージを与えることから、日本の日本銀行財務省は、市場でドルを買うことでドルの下落を抑える。協調介入は、これらの市場介入を各国が連携を取りながら行う。

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百科事典マイペディアの解説

協調介入【きょうちょうかいにゅう】

先進主要国の中央銀行が為替相場の安定と貿易収支バランスをとるために協調して外国為替市場に介入し,為替の売買を行うこと。現行変動相場制の下での投機資金の国際移動を一国だけでは防止できないとの考えによる。1985年9月のプラザ合意以後の協調介入による円高・ドル安への誘導が有名である。

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大辞林 第三版の解説

きょうちょうかいにゅう【協調介入】

為替相場の変動が大きくなりそうな場合、主要先進国の中央銀行が互いに協調して為替売買を行い、相場の安定を図ること。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

協調介入
きょうちょうかいにゅう
coordinated intervention

外国為替市場の介入を一国の通貨当局が行なうのではなく,主要各国の通貨当局が緊密に連絡を取り合って共同で実施することをいう。一国だけで為替相場を安定させようと努力しても,介入資金の制約もあり,効果はさほど期待できない。しかし,協調介入を行なうと,規模はもちろん為替市場に与える心理的影響も大きいので,より大きな効果が得られる。 1985年のプラザ合意以降のドル安誘導で成果を上げ,その後の介入でも多用されている。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

協調介入
きょうちょうかいにゅう

外国為替(かわせ)相場の動きが不安定である場合などに、通貨当局による外国為替市場への介入を、2か国以上で同時期に共同して実施すること。1か国が単独で介入を実施する場合よりも、介入の規模が大きくなることから、外国為替相場への影響力はより大きなものが期待される。協調介入を実施する場合、当事国による事前の打ち合わせが必要であり、G7(先進7か国財務相・中央銀行総裁会議)やG8(主要国首脳会議)などの国際会議や財務大臣会合で秘密裏に話し合われる。外国為替市場への影響力を強めるために、協調介入と同時に金融政策なども協調して行われることがある。1985年9月のプラザ合意の際にはドル売りの協調介入と同時に政策協調が行われ、アメリカが金利を引き下げ、日本や西ドイツは金利を引き上げた。これ以後しばしば協調介入が行われているが、協調介入であっても通貨当局の介入額は外国為替市場全体の取引額に比べれば小さい。介入によって、たとえば、通貨当局が考える水準を超えて変動している為替相場の安定を望んでいるといったメッセージを市場へ伝達する効果も期待されて実施されている。このように一国の為替相場について単独でなく協調して介入などが行われるのは、世界経済が深化しており、一国の為替相場の問題が世界経済の問題であるとの認識があるためである。[吉川哲生]
『近藤健彦著『プラザ合意の研究』(1999・東洋経済新報社)』

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精選版 日本国語大辞典の解説

きょうちょう‐かいにゅう ケフテウカイニフ【協調介入】

〘名〙 先進主要国の中央銀行が為替相場を安定させるために協調して外国為替市場に介入し、為替の売買を行なうこと。

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