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反応工学 はんのうこうがくchemical reaction engineering

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

反応工学
はんのうこうがく
chemical reaction engineering

化学工学の重要な分野の一つ。物質やエネルギーの変化・伝播を利用して価値の高い製品を生産する工程を化学プロセスというが,そのなかの物質やエネルギーの変化はいわゆる化学反応によることがほとんどである。この化学反応に関係するプロセス,装置 (反応装置) の解析とその計画,設計,操作に関する学問を総称して反応工学という。

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世界大百科事典 第2版の解説

はんのうこうがく【反応工学 reaction engineering】

化学工業における化学反応装置,製鉄工業における溶鉱炉,食品,医薬工業における発酵槽など多くの工業反応装置は,その特性が製造プロセス全体に支配的な影響を与える場合が多い。このような意味で重要な反応装置の開発,選定,設計,操作,制御等を合理的に行うための工学を反応工学という。歴史的には,化学工学の一分野として1930年代に誕生し,徐々に体系化された。反応工学において,反応の速度や選択性等の反応特性を,温度,圧力,濃度,さらには触媒,酵素などの関数として整理する工業反応速度論は重要な位置を占めるが,それだけでは前記の目的を達しえない。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

反応工学
はんのうこうがく
chemical reaction engineering

化学工業のプロセスは複雑であるが、その多くは原料の調製、化学反応、および生成物の分離・精製などの工程から成り立っている。反応の前後はいずれも物理的なプロセスであり、この体系化によって単位操作が生まれた。反応工程を分類、体系化するために1930年代に単位反応(ユニットプロセス)の概念が提案されたが、工学的要素が強調され、内容が整備拡充されて現在の形態を整えるに至ったのは、アメリカのハウゲンO. A. Hougen(1893―1986)の功績によるところが大きい。その名称もさまざまであったが、反応工学に定着したのは1950年代に入ってからである。
 反応工学は、合理的、経済的な化学プロセスの選定と操作条件の確立ならびに適切な反応装置型式の選定と設計、操作に関する工学であって、単位操作とともに化学工学の重要な分野の一つである。その内容は化学反応の工学的解析と反応装置の設計に大別される。化学プロセスには化学反応のほかに拡散、伝熱といった物理的過程が含まれているから、実験室の反応速度データからこれらの効果を分離して、化学反応の速度式を求めるのが化学反応の工学的解析である。反応装置の設計では、工業的な反応条件において、物理的過程が化学反応にどのような効果を与えるかを評価し、装置の形状や大きさを決定する。この両者はちょうど表裏の関係にある。したがって反応工学の化学的基礎は化学熱力学、反応速度論であり、工学的基礎は熱、物質および運動量の移動を扱う輸送現象論である。[大竹伝雄]
『橋本健治著『反応工学』(1979・培風館)』

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世界大百科事典内の反応工学の言及

【化学工学】より

… 次に化学工学者の努力は化学技術の中核である化学反応を工学的に解析し,反応装置の設計理論を確立することに向けられた。この分野を反応工学という。この分野は50年代から60年代にめざましく発展した。…

※「反応工学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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