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古今伝受(古今伝授) こきんでんじゅ

世界大百科事典 第2版の解説

こきんでんじゅ【古今伝受(古今伝授)】

古今和歌集》に関する秘伝の授受。中世の学問芸能では,特に重要な部分を秘伝として伝承することが多かった。歌学においては《源氏物語》や《伊勢物語》などの秘伝が伝えられたが,その中で最も権威をもっていたのが古今伝受である。《古今和歌集》は和歌の規範とされていたため早くからその解釈に説が分かれ,六条家や御子左家(みこひだりけ)など歌道の家々には,それぞれの解釈が秘伝として伝えられていた。室町時代に入って二条家の末流である東常縁(とうのつねより)が,東家に伝わる秘伝のほかに頓阿の流れをくむ尭孝の秘伝をあわせて,いわゆる古今伝受の原型をつくった。

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世界大百科事典内の古今伝受(古今伝授)の言及

【古今和歌集】より

…醍醐天皇の詔により撰ばれた最初の勅撰和歌集。略称は《古今集》。20巻。古今とは〈いにしえ〉〈いま〉の歌の集の意と,後世の人々が,和歌が勅撰された延喜の時代をいにしえの和歌の聖代と仰ぎ見るであろう,の意を兼ねる。流布本では巻首に仮名序,巻尾に真名(まな)序を付し,歌数は1111首(重出歌1首を含む)。長歌5首,旋頭(せどう)歌4首を含むが,他はすべて短歌。分類は春,夏,秋,冬,賀,離別,羈旅(きりよ),物名,恋,哀傷,雑,雑体(長歌,旋頭歌,誹諧),大歌所御歌とする。…

【三条西実隆】より

…宗祇,肖柏らから《源氏物語》《伊勢物語》などの古典,桃源瑞仙から《東坡詩》などの講釈をうけるなど勉学にはげみ,同好の士を集めて研究会もひらき,先人の研究を集成して実隆自身も《源氏物語》以下日本古典や儒学をたびたび講義した。また宗祇からいわゆる古今伝受(授)(こきんでんじゆ)をうけ,これを子の公条に伝えた。実隆はまた和歌・連歌にもすぐれ,《新撰菟玖波集》の編纂に協力した。…

【性悪説】より

…中国,荀子の倫理説の中心概念。《荀子》の〈性悪篇〉には〈人の性は悪なり,その善なる者は偽なり〉と説く。偽とは,作為のことで,後天的努力をいう。人は無限の欲望をもち,放任しておけば他人の欲望と衝突して争いを起こし,社会は混乱におちいるであろう。放任しておくと悪にむかう人の性,それは悪といわざるをえない。性の悪なる人間を善に導くためには,作為によって規制しなければならない。先王が礼を作ったのは,人の欲望を規制して社会に秩序を確保するためであった。…

【東常縁】より

…室町中期の武将,歌人,歌学者。本姓は平。別称は東野州(とうやしゆう)。法号は素伝。美濃国(岐阜県)の人。代々二条派の歌人であった東家に伝わる歌学を学び,さらに頓阿の流れをくむ尭孝法印に師事して,当時の二条派歌学を集成した。1471年に連歌師宗祇に《古今和歌集》を講釈し,秘説を相伝した。いわゆる古今伝授であり,宗祇が講釈の聞書を整理したのが《古今和歌集両度聞書》である。そのほか,《新古今和歌集》の注釈が細川幽斎により加筆され《新古今和歌集新鈔》となるなど,その説は二条派の注釈書に継承された。…

※「古今伝受(古今伝授)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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