古賀逸策(読み)コガイッサク

デジタル大辞泉 「古賀逸策」の意味・読み・例文・類語

こが‐いっさく【古賀逸策】

[1899~1982]電気通信工学者。佐賀の生まれ。東京工大・東大教授。無線送信機に広く用いられた水晶振動子発明文化勲章受章

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精選版 日本国語大辞典 「古賀逸策」の意味・読み・例文・類語

こが‐いっさく【古賀逸策】

  1. 電気工学者。工学博士。佐賀県出身。東京帝大電気工学科卒。同大学教授、東京工業大学教授、電気通信技官を兼任。水晶振動子の研究を続け、「圧電気振動子の性質解明ならびに水晶発振器および時計応用した研究」で日本学士院賞を受ける。東京天文台水晶時計製作。文化勲章受章。明治三二~昭和五七年(一八九九‐一九八二

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「古賀逸策」の意味・わかりやすい解説

古賀逸策
こがいっさく
(1899―1982)

電気通信工学者。水晶振動子の研究で知られる。明治32年12月5日佐賀県鳥栖(とす)市に生まれる。1923年(大正12)東京帝国大学電気工学科卒業。1929年(昭和4)東京工業大学設立と同時に同大助教授、1939年同大教授となる。当時、無線通信の急速な発達に伴い、安定度の高い発振装置の開発が要求されており、水晶振動子の研究を開始、1932年に薄板状振動子の厚み振動に関する理論を発表、温度による周波数変動がきわめて小さいRカット式水晶振動子を発明した。これにより、きわめて安定した高周波電気振動を得ることが可能となった。この水晶発振器は広く無線送信機に採用され、また水晶時計などに応用されている。1937年、周波数逓降(ていこう)器を水晶発振器と組み合わせ、東京天文台の水晶時計を製作。1944年から東京帝国大学教授を兼任。1948年(昭和23)水晶発振器の基礎理論と応用についての業績学士院賞、1963年文化勲章を受けた。

[常盤野和男]

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20世紀日本人名事典 「古賀逸策」の解説

古賀 逸策
コガ イッサク

昭和期の電気通信工学者 東京大学名誉教授;東京工業大学名誉教授;KDD参与。



生年
明治32(1899)年12月5日

没年
昭和57(1982)年9月2日

出身地
佐賀県鳥栖市

学歴〔年〕
東京帝大工学部電気工学科〔昭和12年〕卒

学位〔年〕
工学博士〔昭和5年〕

主な受賞名〔年〕
日本学士院賞〔昭和23年〕,電気通信学会通信功績賞〔昭和25年〕,NHK放送文化賞〔昭和29年〕,紫綬褒章〔昭和31年〕,郵政大臣賞(電波功労者)〔昭和37年〕,文化勲章〔昭和38年〕,勲一等瑞宝章〔昭和45年〕

経歴
東大講師、東工大助教授を経て、昭和14年教授、19年東大教授、33年工学部長を歴任し、35年退官。7年温度の影響を受けない水晶振動子「AT板」を発明した。38年文化勲章受章。51年学士院会員となる。中央教育審議会委員なども務めた。著書に「圧電気と高周波」など。

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改訂新版 世界大百科事典 「古賀逸策」の意味・わかりやすい解説

古賀逸策 (こがいっさく)
生没年:1899-1982(明治32-昭和57)

電気工学者で,水晶振動子の研究によって著名。宮城県に生まれ,東京帝国大学工学部電気工学科を卒業した。東京市電気研究所に勤め,次いで1929年には東京工業大学の設立に際して助教授として迎えられた。のち,東京工業大学および東京大学の教授となった。この間32年に,温度係数が0に近い水晶振動子を発明。電波行政にも力を尽くし,東大定年後は国際電信電話株式会社で研究を続けた。63年には文化勲章を受章,76年には学士院会員となった。
執筆者:

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「古賀逸策」の解説

古賀逸策 こが-いっさく

1899-1982 昭和時代の電気通信工学者。
明治32年12月5日生まれ。東京市電気研究所勤務をへて,東京工業大,東京帝大の教授となる。昭和7年に開発した安定度のたかい水晶振動子は,ひろく無線送信機に採用され,水晶時計などに応用される。23年学士院賞。38年文化勲章。昭和57年9月2日死去。82歳。佐賀県出身。東京帝大卒。著作に「圧電気と高周波」など。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「古賀逸策」の意味・わかりやすい解説

古賀逸策
こがいっさく

[生]1899.12.5. 佐賀,鳥栖
[没]1982.9.2. 東京
電子工学者。電気通信工学の権威。東京大学電気工学科を卒業 (1923) 。東京工業大学教授 (39~58) ,東京大学教授 (44~60) 。水晶発振器を研究し,1937年東京天文台の標準時計となる水晶時計を開発。 48年日本学士院賞,63年文化勲章を受けた。 79年学士院会員。

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367日誕生日大事典 「古賀逸策」の解説

古賀 逸策 (こが いっさく)

生年月日:1899年12月5日
昭和時代の電気通信工学者。東京大学名誉教授;KDD参与
1982年没

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