名古屋山三(読み)ナゴヤサンザ

デジタル大辞泉 「名古屋山三」の意味・読み・例文・類語

なごや‐さんざ【名古屋山三】

[?~1603]出雲の阿国おくにとともに、歌舞伎始祖とされた伝説的な人物史実によれば加賀藩名越家の出で、名越山三郎といい、蒲生氏郷がもううじさとの奥州攻めに小姓として従い手柄を立てて名を上げ、のち美作みまさかの森家に仕えたという。名古屋山三郎

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精選版 日本国語大辞典 「名古屋山三」の意味・読み・例文・類語

なごや‐さんざ【名古屋山三】

  1. 安土桃山時代出雲阿国とともに歌舞伎の始祖になぞらえられる美男の伊達男。山三郎ともいう。伝説的な人物で、両者間の交渉は認められないが、かぶき者として、古浄瑠璃戯曲・小説などに仕組まれることが多い。史実によると、加賀藩名越家の出で、名越山三郎といい、天正一八年(一五九〇蒲生氏郷の奥州攻めに小姓として従ったが、氏郷の没後浪人したと伝えられる。慶長八年(一六〇三)没。

なごやさんざ【名古屋山三】

  1. 歌舞伎脚本。三番続。作者未詳。元祿一二年(一六九九)二の替り京都布袋屋梅之丞座初演。「鞘当(さやあて)」の趣向で知られる不破伴左衛門と名古屋山三(郎)の傾城(けいせい)葛城をめぐる争いを大筋とし、これに九重家の御家騒動を絡ませたもの。不破名古屋物一つ

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百科事典マイペディア 「名古屋山三」の意味・わかりやすい解説

名古屋山三【なごやさんざ】

桃山時代のかぶき者。山三郎とも。蒲生氏郷の小姓として仕え,のち浪人したが美男として浮名をながし,出雲のお国愛人となってお国歌舞伎演出家役者を兼ねたと伝える。架空の人物との説もある。《鞘当(さやあて)》などの歌舞伎に好男子としてしばしば登場

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歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「名古屋山三」の解説

名古屋山三
なごやさんざ

歌舞伎・浄瑠璃の外題。
初演
元禄12.2(京・布袋屋梅之丞座)

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