吾(漢字)

普及版 字通 「吾(漢字)」の読み・字形・画数・意味


人名用漢字 7画

[字音] ゴ・ギョ
[字訓] まもる・われ

[説文解字]
[金文]
[その他]

[字形] 会意
五+口。五は木を交叉して器を蓋(ふた)するもの。口は(さい)、祝を収めた器の形。その器に固く蓋して、祝の呪能を守るもので、(まも)る意。金文には五を二重にした形のものがある。〔説文〕二上に「我自ら(い)ふなり」と一人称代名詞とする。〔毛公鼎〕に「王身を干吾(かんぎよ)せよ」とあって、干吾はの初文。吾を一人称に用いるのは仮借。金文の〔也(やき)〕に「吾が考(ちち)」という語が両見し、所有格の用法である。主格・目的格には我を用いることが多い。

[訓義]
1. ふせぐ、まもる。
2. 仮借して代名詞に用いる、われ、わが。
3. 吾子(ごし)は親しんだよびかた。

[古辞書の訓]
名義抄〕吾 ワレ・キミ・オノレ

[声系]
〔説文〕に吾声として衙・語・・圄・悟・など十五字を収める。おおむね吾の声義をとる。語は言が攻撃的であるのに対して、防禦的な言語。は守る。圉も圉禁、守ることをいう。

[語系]
吾nga、・圄・圉ngiaは声義が近い。また我ngai、ngangは、一人称代名詞に用いる。は〔詩〕〔書〕にみえるが、金文にはみえない。

[熟語]
吾吾吾伊吾兄・吾子吾師吾児・吾人吾曹吾廬・吾家吾儕吾属吾儔吾徒吾党吾儂吾輩・吾道吾与吾僚・吾等
[下接語]
伊吾・寄吾・帰吾・金吾・支吾・忘吾

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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