デジタル大辞泉 「吾」の意味・読み・例文・類語 ご【吾】[漢字項目] [人名用漢字] [音]ゴ(漢) [訓]われ わが〈ゴ〉われ。自分。自分の。「吾兄・吾人」〈わが〉「吾輩」[難読]吾妻あずま・橐吾つわぶき・吾妹わぎも・吾木香われもこう あれ【×吾/▽我】 [代]一人称の人代名詞。われ。わたし。「さ寝むとは―は思へど」〈記・中・歌謡〉[補説]上代語。中古には、「あれにもあらねば返しすべくも思はねど」〈源・玉鬘〉のような慣用表現に残るだけで、「われ」が多く用いられた。 あ【×吾/▽我】 [代]一人称の人代名詞。わたし。われ。わ。「―を待つと君が濡れけむ」〈万・一〇八〉[補説]主に上代に用いられ、平安時代には「あが」の形を残すだけになった。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例 Sponserd by
精選版 日本国語大辞典 「吾」の意味・読み・例文・類語 あ【吾・我】 〘 代名詞詞 〙 自称。私。あれ。中古以降は「わ」が使われて衰えた。[初出の実例]「阿(ア)はもよ、女(め)にしあれば」(出典:古事記(712)上・歌謡)「我(ア)が財」(出典:東大寺諷誦文平安初期点(830頃))吾の語誌ア・アレとワ・ワレとの相違については諸説あるが、大別すると二つになる。一つは、ア・アレは古く、ワ・ワレは新しいとする説、一つは、アガとワガとが限定する語に差が認められることから、ア系は私的で親愛の情を含み、個としての(単数的・孤独的)自分を示すのに対し、ワ系は公的で一般的用語であり、同質社会における複数の中の一人としての自分を示すとする説である。 あれ【吾・我】 〘 代名詞詞 〙 自称。私。中古以降は「われ」が用いられるようになって、次第に衰えた。[初出の実例]「撓(たわ)や腕(がひな)を 枕(ま)かむとは 阿礼(アレ)はすれど」(出典:古事記(712)中・歌謡)「あれは舞はじとて、角髪(びづら)ひきみだり」(出典:大鏡(12C前)四) 出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例 Sponserd by
普及版 字通 「吾」の読み・字形・画数・意味 吾人名用漢字 7画 [字音] ゴ・ギョ[字訓] まもる・われ[説文解字] [金文] [その他] [字形] 会意五+口。五は木を交叉して器を蓋(ふた)するもの。口は(さい)、祝を収めた器の形。その器に固く蓋して、祝の呪能を守るもので、(まも)る意。金文には五を二重にした形のものがある。〔説文〕二上に「我自ら(い)ふなり」と一人称代名詞とする。〔毛公鼎〕に「王身を干吾(かんぎよ)せよ」とあって、干吾はの初文。吾を一人称に用いるのは仮借。金文の〔也(やき)〕に「吾が考(ちち)」という語が両見し、所有格の用法である。主格・目的格には我を用いることが多い。[訓義]1. ふせぐ、まもる。2. 仮借して代名詞に用いる、われ、わが。3. 吾子(ごし)は親しんだよびかた。[古辞書の訓]〔名義抄〕吾 ワレ・キミ・オノレ[声系]〔説文〕に吾声として衙・語・・圄・悟・など十五字を収める。おおむね吾の声義をとる。語は言が攻撃的であるのに対して、防禦的な言語。は守る。圉も圉禁、守ることをいう。[語系]吾nga、・圄・圉ngiaは声義が近い。また我ngai、ngangは、一人称代名詞に用いる。は〔詩〕〔書〕にみえるが、金文にはみえない。[熟語]吾吾▶・吾伊▶・吾兄▶・吾子▶・吾師▶・吾児▶・吾人▶・吾曹▶・吾廬▶・吾家▶・吾儕▶・吾属▶・吾儔▶・吾徒▶・吾党▶・吾儂▶・吾輩▶・吾道▶・吾与▶・吾僚▶・吾等▶[下接語]伊吾・寄吾・帰吾・金吾・支吾・忘吾 出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報 Sponserd by