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国際語 こくさいご international language

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

国際語
こくさいご
international language

母国語を異にする人々が国際的な場面で理解し合うために考案された言語。エスペラント,イド語,ボラピュク語ノビアールインテルリングアのような人工語と,基礎英語のように自然言語の単語数を制限したものとがある。

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デジタル大辞泉の解説

こくさい‐ご【国際語】

世界の各民族・各国の間で、広く共通に使われている言語。外交語としてのフランス語、商業語としての英語などの類。
言語を異にする民族・国家間相互の意思伝達を容易にするなどの目的のために人為的に考え出された言語。エスペラントなどの類。国際補助語。世界語。

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百科事典マイペディアの解説

国際語【こくさいご】

国際間で広く用いられる言語。中世の学問,カトリック界などでのラテン語,外交上のフランス語などもあるが,狭義には人為的に考案された,学習が容易な言語をさす。国際補助語,世界語とも。
→関連項目イェスペルセン英語ザメンホフリチャーズ

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世界大百科事典 第2版の解説

こくさいご【国際語 international language】

国際補助語という場合もある。人類が互いに通じない何千もの言語を用いていることの不便は明らかである。そしてフランス語や英語などのいわゆる自然語を準国際語として用いると,それを母語としない人々には不利になる。実際,これら自然語は長い歴史をもち複雑であって,それを母語としない人々には熟達しにくい。国際コミュニケーションのための人為的に考案された共通語=国際語の考えは,おもに近世以降種々に提出された。それはおよそ800ほどもあるとされる。

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大辞林 第三版の解説

こくさいご【国際語】

全世界共通語となることをめざして人工的に作られた言語体系。エスペラントをはじめ数種考案されている。国際補助語。世界語。
国家・民族を異にする人々の間で共通して用いられる言語。中世ヨーロッパのラテン語、現在の英語など。世界語。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

国際語
こくさいご

母語の異なる民族間のコミュニケーションに用いる言語。それぞれの母語を尊重しつつ、あくまでその橋渡しをするものであることが理想である。しかし実際は、有力民族の言語が「国際語」と称され、弱小民族は心ならずもこれに従うというのが常である。
 どの言語が国際語となるかは、政治、経済、文化の諸条件による。ヘレニズム時代の西アジアからエジプトにかけて、文法の単純化されたギリシア語「コイネー」が使われたが、これは国際語の一つの典型といえる。東アジアでは19世紀中葉まで古代中国語の文語(漢文)が使われ、イスラム圏では現在でもコーランのアラビア語が共通の文語として機能している。ヨーロッパでは18世紀までラテン語、その後外交用語としてフランス語が台頭したが、第一次世界大戦ごろからはその地位を英語に譲るに至った。現在、英語圏の国民は、その母語が通商、学術、報道、さらにはインターネット通信のための国際語として広く用いられることで、結果的に他国民以上の便益を得ている。東欧圏では、冷戦時代にはロシア語が政治上の国際語であったが、冷戦終結後は英語、ドイツ語がこれにとってかわった。
 第二次世界大戦後、国家間の平等の原則が確立されるにつれて、単一言語が国際語の地位を占めるという状況は、国際政治の場では減少している。たとえば、国際連合の公用語は6(国際連盟では英語、フランス語両語が「慣用語」だったにとどまる)、EU(ヨーロッパ連合)の公用語は11であり、通訳・翻訳の費用負担に苦しんでいるが、加盟国の言語の平等が優先した。[泉 幸男]

計画語

文法、語彙(ごい)を整理して習いやすくした「計画語」を国際語に用いようという考えは、F・ベーコンやデカルトにさかのぼる。試験的に実用に供された初めての計画語は、1879年に発表されたボラピューク語で、現在はエスペラントが一部で実用化されている。民族語とならず、民族間の橋渡しのみを目ざす言語であることを強調して、「国際補助語」ともいう。
 従来これらは「人工語(人工言語)」とよばれてきた。しかし、そもそも言語とは、すべて人間がつくり、規範を与えたものである。エスペラントなどは、言語全体が計画的につくられたところに注目して「計画語」とよぶのが正確である。ボラピューク語以前に試作された計画語は、既存の言語とはまったく別の語彙体系をつくろうとしたものが多く、実用には適さなかった。
 ボラピューク語やエスペラントのように、実用に耐える計画語が登場したのちも、100を超える国際語試案が出された。エスペラントに比べて、ラテン系諸言語の色彩を強めたものが多く、イタリア語などに似せるために文法、正書法の不規則を許容したものもある。おもなものをあげてみる。イードIdo(L・クーチュラーが作製、1908年発表)、オクシデンタルOccidental(E・デ・バール、1922年)、ノビアルNovial(O・イェスペルセン、1928年)、インテルリングアInterlingua(国際補助語協会=IALA、1951年)。日本人のものとしてはジレンゴZilengo(丘(おか)浅次郎、1889年)があった。[泉 幸男]

展望

人類が単一の国際語をもつのは、永遠の夢である。しかし、有力民族語(英語など)を全世界の国際語にしようとすれば、国際社会での不平等を招く。対案として、エスペラントのような計画語も提案されてきた。しかし、言語とは文化の総体であり、国力とナショナリズムの反映でもある。国家をもたぬ言語の限界が、エスペラントの現状にみてとれる。
 インターネット上では英語がほとんど「ひとり勝ち」の様相をみせる。華僑(かきょう)社会を含む中国文化圏では、北京(ペキン)語の地位向上が著しい。このような「大言語」の国際語化の動きと同時に、北部スペインのカタルーニャ語復権やフィリピンにおけるフィリピノ語(タガログ語を基礎とする)普及のように、民族アイデンティティを求めて弱小言語の地位確立もまた進んでいる。国際コミュニケーションのための言語は、利便性と大義名分を天秤(てんびん)にかけつつ、時代と状況に応じて選択されていくのであろう。[泉 幸男]
『二木絋三著『国際語の歴史と思想』(1981・毎日新聞社) ▽L・L・ザメンホフ著、水野義明編訳『国際共通語の思想――エスペラントの創始者ザメンホフ論説集』(1997・新泉社)』

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世界大百科事典内の国際語の言及

【エスペラント】より

…やがてその匿名が彼の言語の名となった。国際語は国際的な相互コミュニケーションの必要から,とくに19世紀末以来さまざまな提案があったが,結局エスペラントのみが広く実用に供せられ,現在まで生き残った。これはエスペラント自体の優秀さと,そのよって立つ国際的平和主義の信念と,有能で熱心な追随者に恵まれていたことによるものであろう。…

【人工言語】より

…暗号術のような特殊な通信手段というよりも,思想や真理探究の方法にまで深くかかわった一種の文化改革であり,17世紀ヨーロッパにおいて本格的にその創造が開始された。この時期に人工言語が注目を浴びた背景には,(1)政治・宗教を巡る各国の抗争により,共通語として存続しえなくなったラテン語に代わる〈国際語universal language〉の必要性と,(2)あいまい性や非論理性を一掃しえない自然言語に代わり,哲学や科学の発展に寄与しうる論理的で精密な〈哲学的言語philosophical language〉の確立が叫ばれるに至った,ヨーロッパ文化全般の自閉的状況がある。
[歴史]
 1629年,学問の国際交流により知の革新と活性化をめざしたデカルト,メルセンヌらは,記号・音韻・意味の結び付きがきわめて恣意的である既成言語を批判し,数字のように精密に概念を表現できる哲学的言語の創出を提案した。…

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