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坂迎え さかむかえ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

坂迎え
さかむかえ

伊勢参宮など,神仏参詣の旅をした者が帰ってきた際に,親戚や村の者が村境まで出迎えて,盛大に共同飲食すること。サカは境をも意味し,必ずしも地形的な坂をさすわけではない。

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デジタル大辞泉の解説

さか‐むかえ〔‐むかへ〕【坂迎え/境迎え】

旅から郷里に帰る人を、国境・村境などに出迎えて供応したこと。京都の人は伊勢参りなどから帰京する者を逢坂(おうさか)の関まで出迎えた。酒迎え。さかむかい。
平安時代、新任の国司が京都から任地の国境に到着したとき、在地の国府の役人が出迎えて供応した儀式。

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百科事典マイペディアの解説

坂迎え【さかむかえ】

平安時代,現地に赴任した国司を現地官が国堺まで出迎えて行った対面儀礼。《将門(しょうもん)記》に常陸(ひたち)国の藤氏が平将門(まさかど)を坂迎えして大饗したとみえる。
→関連項目伊勢講

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世界大百科事典 第2版の解説

さかむかえ【坂迎え】

村境で社寺参詣等からの帰郷者を迎えて行われる儀礼。御坂迎(《看聞日記》永享4年(1432)4月29日条),酒迎(《康富記》康正1年(1455)閏4月27日条)など室町時代の記録にもみえる。中世の記録では伊勢参宮からの帰郷者について行われ,熊野詣にはあまりみられない。村境で帰郷者を囲んで共同飲食がなされる。酒迎と書かれるのもそのためである。坂迎えのサカは境界の意味であり,境界外で強い霊威に接したものに対する儀礼であった。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

坂迎え
さかむかえ

遠方へ旅した者の無事の帰参を喜び、村境まで出迎えて共同飲食をもって祝う儀礼。ムラには、かならず村境と意識されている場所がある。行政の区分ではなく、伝統的な生活空間である。多くはこうした場所まで出迎える。坂迎え、酒迎えとも記されるが、本来の主旨からすれば境迎えとすべきものであろう。遠方の神仏の参拝の際によく行われたが、伊勢(いせ)講ではとくに盛んで、ハバキヌギとかドウブルイとよばれる酒宴を催す。そこで講員に御札を分配しながら、土産(みやげ)話に花を咲かせるのである。共同飲食は体力の回復ということだけでなく、非日常の生活から日常の生活へ戻るための一種の通過儀礼的な要素をもっていたと思われる。また、嫁の村入りに際しての出迎えをサカムカエとよぶ地域もある。[佐々木勝]

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