(読み)ツボ

デジタル大辞泉の解説

尺貫法の単位。
㋐土地や建物の面積の単位。1坪は6尺平方で、約3.3平方メートル。田地の一歩(いちぶ)と等しい。
㋑土砂の体積の単位。1坪は6尺立方で、約630立方メートル。立坪(りゅうつぼ)。
㋒錦(にしき)などの織物や金箔、印刷図版などの面積の単位。1坪は1寸四方で、約9.2平方センチ。
古代の条里制における土地区画の単位。1坪は1里の36分の1で、1町(約109メートル)四方の広さ。
(「壺」とも書く)
㋐宮中で、建物や垣根に囲まれた中庭。
「前は―なれば前栽(せんざい)植ゑ」〈・二四五〉
㋑宮中で、㋐のある殿舎。つぼね。「桐」「梨
「かむなりの―に人々集まりて」〈古今・秋上・詞書〉
格子の桟(さん)に囲まれたます目。
「格子の―などに、木の葉をことさらにしたらむやうにこまごまと吹き入れたるこそ」〈・二〇〇〉

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百科事典マイペディアの解説

(1)尺貫法の面積の単位。(ぶ)と同じ。6尺四方,つまり400/121(≒3.3058)m2。土地,建物に用いる。(2)古代の条里制での1町四方。(3)更紗(さらさ),など高価な織物の面積の単位で1寸四方を坪または寸坪という。また皮革尺坪で1尺四方。

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世界大百科事典 第2版の解説

尺貫法における面積の単位。歩(ぶ)ともいい,1891年制定の度量衡法では,6尺四方,すなわち36平方尺に等しく,約3.306m2である。分量単位は1/10坪の合(ごう),1/10合の(しやく)である。通常,歩が田畑林野の面積を表すのに用いられ,坪は家屋や敷地の広さの表示に使われ,倍量単位は歩のそれと同じであるが,あまり用いない。なお,職域によって大きさを異にし,例えば錦は1寸四方を,革は1尺四方を,墓地は4尺四方を坪と称した。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

土地面積の単位で、歩(ぶ)の別名。六尺平方をいい、3.306平方メートルにあたる。歩は中国古代に二歩(ほ)四方として設けられ、当時の尺で六尺平方とされた。その後、尺が伸びたため中国では五尺平方とされたが、日本では六尺平方をとってきている。歩を坪とよぶようになったのは、いつごろのことかわからないが、歩と同じ意味に用いるのは土地や建物の面積に限られ、その他のものの面積をいう場合には大きさがいろいろになる。たとえば「つぼ」はまた壺とも書き、建物または垣(かき)で囲まれた一区画をいい、格子の一つのます目や縦横の同じ長さのものをも意味する。土地以外では、錦(にしき)や金箔(きんぱく)の場合は一寸四方、皮革は尺坪といって一尺平方、印刷製版では寸坪といって一寸四方である。

[小泉袈裟勝]

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精選版 日本国語大辞典の解説

〘名〙
[一]
① 中庭。建物の間や垣根の内側などにある庭をさしていう。周囲を囲まれていて、一段低くなっているところを、「壺」に見立てて呼ぶとも云われ、動詞「つぼむ」などと関係があるともいわれる。
※枕(10C終)八七「けふ雪の山作らせ給はぬ所なん無き、御前(おまへ)のつぼにも作らせ給へり」
② 転じて、宮中の部屋をいう。宮中の部屋にはそれぞれに内庭があり、そこに植えられた草木の名称から、その庭や庭に面した部屋を呼んだところからいう。つぼね。
※古今(905‐914)秋上・一九〇・詞書「かむなりのつぼに人々あつまりて秋の夜惜しむ歌よみけるついでによめる」
③ 格子(こうし)のます目。桟(さん)で囲まれた一つの部分。一こま。
※枕(10C終)二〇〇「格子のつぼなどに木の葉をことさらにしたらんやうに」
[二] 面積などを表わす単位。
① 土地の面積の単位。近世以降では一間四方。曲尺で六尺平方。約三・三平方メートル。明治二四年(一八九一)になって度量衡法に「歩は坪六尺平方」と規定された。〔大乗院寺社雑事記‐文明九年(1477)一二月三〇日〕
② 錦、更紗、革など、貴重な平面状のものを計るのに用いる単位。一尺平方、もしくは一寸平方をさしていう。
※書紀(720)持統四年四月(北野本訓)「一部(ヒトツホ)の綾羅(あやうすはた)
③ 印刷製版の上で、版面の面積をいうのに用いる単位。一寸平方。〔造本と印刷(1948)〕
④ りゅうつぼ。土砂などの体積をはかる単位。六尺立方。約六・〇立方メートル。
⑤ 材木の量をはかる単位。六尺・四尺・三尺に積み上げた材木の量をいう。約二立方メートル。
[三] 条里制における土地の地割の単位。
① 条と里(り)によって仕切られた方六町の区画(里)の各辺を六等分して仕切った区画、すなわち、一里を三六等分した区画の称。そのおのおのを、一の坪、二の坪、三六の坪のように数字を冠してよぶ。その数字の配置の方法には千鳥(ちどり)式と平行式の二種があった。一坪の面積は一町(約一・二ヘクタール)となる。〔東寺文書‐礼・天長二年(825)一一月一二日・尾張国検川原寺田帳〕
② 方一町の区画のこと。〔安藤文書‐弘仁一一年(820)一〇月一七日・大和国川原寺牒〕

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世界大百科事典内のの言及

【間】より

…その起源は定かでないが,日本では中世以来測地用の慣用単位であり,その大きさは太閤検地の際は6尺3寸,江戸時代は6尺1分であったという。1891年制定の度量衡法では6尺(約1.818m)=1間,60間=1町,36町=1里とし,1間四方の面積を1歩(坪)とした。間はまた,中国古来から,柱と柱の間隔をいい,部屋や家屋の広さを表すのに用いた。…

【坪付】より

…〈つぼづけ〉とも読む。〈坪〉とは条里制における区画・面積の単位であるが,田地の所在地と面積をこの条里の坪によって帳簿上に記載すること,およびその帳簿そのものを〈坪付〉という。律令国家は,租税賦課のために,損田や不堪佃田(ふかんでんでん)の数を調査記載した帳簿=坪付帳を国司に提出させた。…

【歩】より

…尺貫法における面積の単位。坪ともいい,地積を表すための基本単位である。古代中国から,また日本においても大宝令以前から用いられた。…

【町】より

…このような町の存在が確認できるのは平城京である。一辺120mの正方形をした町=坪があったことが発掘調査の結果からも確認されており,これは平安京と同じ規模である。貴族の宅地はこの坪を複数あわせもつものがあったが,一般の庶民はこの町をさらに細分化して16分の1ないし32分の1にわけて使用していたことが知られている。…

※「坪」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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