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塩売 しおうり

世界大百科事典 第2版の解説

しおうり【塩売】

塩の取引商人。日本では塩は海岸地方でのみ生産されるといった自然的・地理的制約があるので,山間・内陸地方の需要を満たすため,製塩地と山間・内陸地方との間に古くから塩の交易路,すなわち塩の道が開かれ,そこを塩商人が往来し,各地に塩屋・塩宿が生まれた。塩の取引には,古代から現代に至るまで製塩地の販女(ひさぎめ)・販夫が塩・塩合物をたずさえて,山間・内陸地方産の穀物・加工品との物々交換を行ってきた。とくに中世に入って瀬戸内海沿岸地方荘園から京都・奈良に送られていた年貢塩が途中の淀魚市などで販売されるようになると,大量の塩が商品として出回るようになり,その取引をめぐって各種の塩売商人が登場した。

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世界大百科事典内の塩売の言及

【行商】より

…山地人の交易として,わんなどの木製品を売り歩く木地屋をはじめ,漂泊職人も箕直し,鍛冶,桶直しなどの賃仕事に従事するかたわら,各地の産物を売り歩いた。行商人は特別な霊的能力をもつと考えられたらしく,塩売行商人にそのことがもっとも強くまつわりついていた。九州では塩売をシオトトと呼んで,子どもをじょうぶに育てるため,養い親に頼む習慣がある。…

【塩】より

…また楽市・楽座政策は,むしろ塩座すなわち御用商人の特権を新たに確認するような作用を及ぼした。塩売
[近世]
 江戸時代にはいると,寛文年間(1661‐73)には全国海上交通網の整備によって,瀬戸内塩が全国市場に流通し,全流通量の90%を占めるようになり,恒常的に塩廻船が需要地に直送した。生産地からの出荷は,貢租を納めたあと自由搬出される型と,藩専売制によるものとがあった。…

※「塩売」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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