コトバンクはYahoo!辞書と技術提携しています。

眼点 がんてんeyespot

翻訳|eyespot

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

眼点
がんてん
eyespot

下等無脊椎動物における小型で構造の簡単な光受容器官。原生動物,特に鞭毛虫類に多くみられる赤色の小点。形は球形卵形,桿状などで,体の前端付近にあり,リボクロムを含む。クラゲヒトデウズムシなどでは視細胞が1ヵ所に集って黒,赤,緑などの小点をなす。種々の動物の幼生形,たとえばエフィラミュラー幼生ミラキディウムなどにも類似の構造がある。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディアの解説

眼点【がんてん】

原生生物や下等無脊椎動物の光を感じる器官。ミドリムシの例がよく知られるが,この場合赤色のいわゆる眼点は光を妨げるにすぎず,真の感光部は鞭毛(べんもう)の基部にある小点(感光点)にある。眼点と感光点とで光の方向を知る。このほかクラゲ類の触手の基部やかさの縁にある眼点,二枚貝類の外套眼などをはじめ,種々の動物の幼生にも知られる。
→関連項目細胞器官パンドリナミドリムシ

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典 第2版の解説

がんてん【眼点 eye‐spot】

原生動物とくに鞭毛虫類,下等藻類,また下等無脊椎動物などにみられる小型で構造の簡単な光感覚器官。鞭毛虫類などの原生動物にみられるものは体前端の鞭毛の基部近くにあり,光の来る方向やその強さなどによって鞭毛の運動を変化させるのに役だっている。しかし実際にはここが直接光を感じているのではなく,その近くにある別の小点(感光点sensory spot)が光を感じることが明らかにされている種類もある(たとえばミドリムシ)。

出典 株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について 情報

大辞林 第三版の解説

がんてん【眼点】

原生動物や下等無脊椎動物の簡単な光感覚器官。鞭毛虫類・クラゲ・プラナリヤや吸虫類にみられる。光の強弱のみを感じるものが多いが、アンドンクラゲなどのものは光の方向を認知できる。ミドリムシのものは感光性をもたないが、その近くに感光点があり、方向視眼としての機能をもつ。

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

眼点
がんてん

原生動物の鞭毛虫(べんもうちゅう)類や下等な無脊椎(むせきつい)動物、緑藻植物などにみられ、小形で構造のもっとも簡単な視覚器官である。鞭毛虫類では、眼点は1個で、赤色の小球として体の前端にある。正常体は光に対して正の走光性を示すが、眼点をもたない突然変異体は不規則に反応する。腔腸(こうちょう)動物や扁形(へんけい)動物の眼点は、色素細胞と感覚細胞からなり、レンズを備えたものもある。眼点の構造は動物の種類によって相違があるが、どれも明暗視と形態視との中間段階にあたる方向視眼である。また植物でも、アオサ、アオノリ、ヒトエグサなど緑藻植物の配偶子にはっきりと眼点が現れ、その存在が顕著なものは強い走光性を示す。[片島 亮]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

世界大百科事典内の眼点の言及

【目∥眼】より


【動物の目】

[無脊椎動物]
 無脊椎動物の目の構造や機能は,種類によって大きく異なっている。最も原始的なものは,単細胞生物である原生動物のミドリムシにみられる感光性の細胞小器官の眼点である。今日では,ミドリムシの真の感光点は,いわゆる眼点と呼ばれる色素性構造と異なり,繊毛の基部にあることが明らかにされている。…

※「眼点」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社世界大百科事典 第2版について | 情報

眼点の関連キーワードミズヒキゴカイ(水引沙蚕)キョクヒチュウ(棘皮虫)ミドリヒモムシ(緑紐虫)ムカシゴカイ(昔沙蚕)アカヒゲムシ(赤鬚虫)ニセクズタマヒゲムシミズワムシ(水輪虫)ドロワムシ(泥輪虫)ヤッコカンザシゴカイアカムシ(赤虫)ドフラインクラゲヒカリモ(光藻)ミドリヒモムシカスリヒモムシオトヒメゴカイエダアシクラゲカラクサシリスクラミドモナスサナダヒモムシアンドンクラゲ

今日のキーワード

悪魔の証明

証明が非常に困難なものごとを表す比喩表現。古代ローマ法において所有権の帰属証明が極めて困難であったことから、この言葉が初めて用いられたとされている。現代においては、権利関係や消極的事実の証明に関する法...

続きを読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android