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大島高任 おおしまたかとう

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

大島高任
おおしまたかとう

[生]文政9(1826).5.11. 盛岡
[没]1901.3.30. 東京
冶金技術の先駆者,実業家。南部藩医の家に生れ,弘化3 (1846) 年藩命により長崎で蘭学を学び,洋式砲術,採鉱精錬術を修める。帰藩後鉄砲方に配属されたが,嘉永6 (53) 年以後水戸藩に招かれて反射炉建設,鋳砲事業に従事。

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デジタル大辞泉の解説

おおしま‐たかとう〔おほしまたかたふ〕【大島高任】

[1826~1901]幕末から明治初期の冶金(やきん)技術者。陸奥(むつ)の人。安政4年(1857)釜石鉱山に洋式高炉を建設、日本近代製鉄業の基礎を築いた。

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百科事典マイペディアの解説

大島高任【おおしまたかとう】

幕末〜明治の冶金技術家。盛岡生れ。本名は総左衛門。1842年江戸に出て箕作阮甫(みつくりげんぽ),坪井信道らに蘭学を学び,1846年藩命(南部藩)により長崎で砲術,冶金,採鉱などを学ぶ。
→関連項目橋野高炉跡

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デジタル版 日本人名大辞典+Plusの解説

大島高任 おおしま-たかとう

1826-1901 幕末-明治時代の鉱業技術者。
文政9年5月11日生まれ。江戸にでて坪井信道らに師事し,長崎で西洋砲術と採鉱術をまなぶ。水戸藩の反射炉,盛岡藩の釜石製鉄高炉を建造。維新後は佐渡鉱山局長などをつとめた。日本鉱業会初代会長。明治34年3月29日死去。76歳。陸奥(むつ)盛岡出身。幼名は文治。通称は周禎,総左衛門。

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朝日日本歴史人物事典の解説

大島高任

没年:明治34.3.29(1901)
生年:文政9.5.11(1826.6.16)
幕末明治期の鉱山技術者。陸奥国岩手郡盛岡(盛岡市)出身。南部藩の侍医周意と千代の子。惣左衛門と称するが維新後改名。蘭方医の父に従い16歳で江戸の箕作阮甫,坪井信道に入門,20歳で藩命により単身長崎で蘭学を修業。西洋の兵学,砲術,採鉱,製煉を主に研究,手塚律蔵とヒュゲーニンの『鉄熕(砲)鋳造篇』を訳し,洋式砲を鋳造した。嘉永3(1850)年末帰藩,翌年南部藩の御鉄砲方に任じられ,同5年砲術研究のため江戸詰となるが,同藩からは力量をあまり評価されなかった。ペリー来航の危機から,薩摩藩士竹下清右衛門や三春藩士熊田嘉門と共に水戸藩主徳川斉昭に招かれ,安政2(1855)年那珂湊に反射炉を完成。その鉄材供給のため同4年12月1日,南部領閉伊郡大橋村に日本最初の洋式高炉を築造して製銑に成功したが,斉昭が将軍世継問題で蟄居。結局10基の高炉は南部藩のため建設され,鉄銭の原料供給に終わった。維新後は新政府に出仕,鉱山権正となり岩倉遣外使節団にも加わった。明治7(1874)年釜石製鉄所の建設地選定で外国人技師と衝突,釜石より東京へ召還された。小坂・阿仁・佐渡各鉱山局長で終わったことを「朝敵」南部藩出身のためともされるが,これは明治政府の金銀重視策のためである。23年から日本鉱業会会長。長男道太郎(1860~1921)は八幡製鉄所技監。同製鉄所1号高炉に点火した翌月に死去。<参考文献>大島信蔵『大島高任行実』,富士製鉄編『近世鉄産業の成立』,小林正彬『八幡製鉄所』

(小林正彬)

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世界大百科事典 第2版の解説

おおしまたかとう【大島高任】

1826‐1901(文政9‐明治34)
幕末・明治の採鉱冶金学者,近代製鉄技術の先駆者。本名総左衛門,号は周禎。南部藩侍医を父として盛岡で生まれる。1842年(天保13)江戸に出て,箕作阮甫,坪井信道のもとで学ぶ。46年(弘化3)21歳のとき,藩命により長崎でオランダ医学を学ぶように指示され留学をする。しかし,医学を修めることより蘭書を読むことに熱中し,西洋の兵法,砲術,採鉱,製錬術などの知識を得る。その間に同学の士手塚謙蔵(のち律蔵を名のる)とともに,オランダリエージュ国立鋳砲所の大砲鋳造法を著した《西洋鉄熕(てつこう)鋳造篇》を訳出し,大砲鋳造,鉱山冶金技術に関する知識を身につけた。

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大辞林 第三版の解説

おおしまたかとう【大島高任】

1826~1901) 幕末・明治期の冶金技術者。南部藩の人。1857年釜石の大橋鉱山に日本最初の洋式高炉を完成。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

大島高任
おおしまたかとう
(1826―1901)

日本の近代製鉄業の父とよばれる採鉱冶金(やきん)技術者。南部藩医の子として盛岡に生まれる。家業を継ぐため江戸に出て箕作阮甫(みつくりげんぽ)、坪井信道(つぼいしんどう)らの門に入り、蘭学(らんがく)、医学を学んだ。1846年(弘化3)長崎に留学してのちは、オランダ語の文献を通して「西洋の兵法、砲術、鉱山、製錬の方法」を精力的に学び、学友の手塚律蔵とともに蘭書『ロイク(リエージュ)国立鉄製大砲鋳造所における鋳造法』(オランダ人ヒュゲーニンU. Huguenin(1755―1833)原著。1826)を訳述したほか、高島秋帆(たかしましゅうはん)(1798―1866)の子、浅五郎(あさごろう)(1821―1864)について、西洋流砲術の免許皆伝を受けた。1853年(嘉永6)藤田東湖(ふじたとうこ)に招かれて、水戸藩の大砲鋳造用反射炉の建設にかかり、その創業に成功すると、ただちに郷里南部藩の釜石鉄山(かまいしてつざん)に洋式高炉を築き、近代製鉄技術の源流を導いた。反射炉と、その原料としての銑鉄をつくる高炉とを、一つの総合的な技術システムとしてとらえ、ヨーロッパの製鉄原理を、よく日本の土着文化と結びつけたところに彼の先駆性がある。南部藩の産業開発や技術教育の実践面でも優れた業績を残したが、1874年(明治7)工部省釜石製鉄所の立地に関し、外国技術を偏重する政府官僚にいれられず、その後は十輪田、小坂、阿仁(あに)など、もっぱら非鉄諸鉱山の技術経営にあたり、1885年佐渡鉱山局長に進み、退任後は日本鉱業会初代会長に選ばれた。[飯田賢一]
『大島信蔵編『大島高任行実』(1938・私家版) ▽半沢周三著『日本製鉄事始・大島高任の生涯』(1974・新人物往来社)』

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世界大百科事典内の大島高任の言及

【佐渡金山】より

… 明治政府は主要鉱山の官行を決め,佐渡鉱山も1869年(明治2)政府の直営するところとなった。その後つぎつぎと洋式技術が取り入れられ近代化が図られたが,とりわけ85年大島高任が佐渡鉱山局長に任ぜられると,事業は大拡張され,4ヵ年に総額18万円余を投入し大発展することになった。やがて96年三菱合資会社に173万円で払い下げられ,以後は三菱の経営で第2次大戦後に及んだ。…

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