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大気光 タイキコウ

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デジタル大辞泉の解説

たいき‐こう〔‐クワウ〕【大気光】

高層大気原子分子が太陽紫外線により発光する現象。観測される時刻により、夜間大気光昼間大気光薄明大気光に分けられる。

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世界大百科事典 第2版の解説

たいきこう【大気光 airglow】

超高層大気の原子,分子が発する非熱的な放射をいう。太陽紫外光がそのエネルギー源である。ただし,昼間の天空光は太陽光の大気分子による散乱に起因する非熱的大気放射であるが,主として下層大気で起こっているので,通常,大気光には含めない。赤外領域では超高層大気からの熱的放射も存在するが,これを非熱的放射と区別することは事実上困難なので,超高層大気の発する放射は熱的放射まで含め,すべて大気光と呼ぶこともある。

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大辞林 第三版の解説

たいきこう【大気光】

地球の高層大気の原子・分子が太陽紫外線をエネルギー源として発光する現象。主として高緯度地方でみられる。一日中存在し、観測される時刻によって夜間大気光・昼間大気光・薄明大気光に分ける。

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日本大百科全書(ニッポニカ)の解説

大気光
たいきこう
airglow

超高層大気の原子や分子が発する放射で、そのエネルギーの源は太陽の紫外線(紫外光ともいう)である。類似の現象としてオーロラがあるが、そのエネルギー源は磁気圏にあり、極地に特有の現象であるから、大気光とは区別する。しかし、オーロラのなかでも微弱で形のないものは、大気光と区別することは事実上不可能である。
 大気光は一日中つねに存在しており、時刻により、夜間大気光、昼間大気光、薄明大気光に分類される。大気光の発光にはさまざまな量子過程があるが、主たる発光過程が日照条件によって交代するので、光のスペクトルの全体的特徴が時刻によって変わってくるのである。夜間大気光は、以前は夜光ともよばれていた。
 月のない夜空の漠然とした光は夜天光とよばれ、大気光、星野光、黄道光という起源も性質も異なる3種の光から成り立っている。大気光は、天空上の分布やスペクトルの違いから、他の二つとは区別される。夜間大気光は、星野光や黄道光と同程度の明るさであるが、全天ほぼ一様に分布する微弱な光であるため、肉眼で識別できることはごくまれである。昼間大気光は、夜間大気光に比べると格段と明るいが、下層大気の散乱光である青空に妨げられ、地上からの観測はきわめてむずかしく、おもにロケットや人工衛星から観測される。[小川利紘]

大気光のスペクトル

大気光のスペクトルには、大気を構成する原子の輝線や分子の帯スペクトルが数多く見られる。夜間大気光では、酸素原子やナトリウムなどの輝線、水酸分子や酸素分子などの帯スペクトルが紫外、可視および近赤外域に現れる。これらは、太陽紫外線の電離・解離作用によって昼間つくられた原子やイオンが、化学反応により夜間徐々に消えていく際に発光するもの(化学蛍光)である。また、外圏大気の水素やヘリウムの輝線も見られる。
 昼間は、超高層大気は太陽紫外線に直接さらされるので、共鳴散乱がおこるほか、光子エネルギーの高い極紫外線によって大気分子の解離や電離がおこり、また光電子がつくられるなどして、光の励起(れいき)過程が盛んになる。このため、窒素の原子や分子およびそのイオン、酸素の原子や分子およびそのイオン、酸化窒素分子など、夜間には見られない多彩なスペクトルが紫外や赤外域に現れる。夜間に見られるスペクトルも、昼間は明るさを増す。
 薄明大気光は、青空の光が弱まり地上から観測しやすい状態となって、しかも超高層大気にはまだ日照が残っていて昼間の状態が続いているという特殊条件下の現象である。ナトリウムなどのアルカリ金属原子、酸素原子イオン、ヘリウムなど、日中の観測がむずかしいスペクトルが検出されている。[小川利紘]

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世界大百科事典内の大気光の言及

【中間圏】より

…中間圏の上部から中間圏界面にまたがる部分は,電離圏の最下部であるD領域にあたり,太陽紫外放射の解離作用や電離作用によって原子や活性分子およびイオンがつくられ,これらの間で活発な化学反応が起こっている。その結果は大気光と呼ばれる発光として観測され,また電離状態が存在していることは電波の反射・吸収によって確かめることができる。【小川 利紘】。…

※「大気光」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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